研究課題/領域番号 |
02454273
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
福井 弘 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (20075104)
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研究分担者 |
西久保 敏也 奈良県立医科大学, 医学部(新生児病室), 助手 (20208169)
西村 拓也 奈良県立医科大学, 医学部(小児科), 助手 (00192253)
中島 充 奈良県立医科大学, 医学部(小児科), 講師 (30183510)
嶋 緑倫 奈良県立医科大学, 医学部(小児科), 講師 (30162663)
藤村 吉博 奈良県立医科大学, 医学部(輸血部), 助教授 (80118033)
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キーワード | von Willebrand病(vWD) / von Willebrand因子(vWF) / vWF-Subunit / vWD Type I / vWD Type IIA / vWD Type IIC / vWD Type IID / vWD Type III |
研究概要 |
1.vWD患者における遺伝子異常の検索 3例のvWDを検索した。 (1)第VIII因子結合能を欠如するvWD新亜型:教室で開発した血漿vWFの第VIII因子への結合能測定法により、從来 女性血友病と診断していた一女児が第VIII因子との結合能を欠くvWDの新亜型の本邦第1例と診断した。患児の白血球よりのvWFのヌクレオチド配列解析により、2446C→T(Arg53→Trp)に、又、2556G→T(Arg87→Gln)に置換していることを認めた。 (2)vWDType IIB:vWFのmultimer分析により、large multimerを欠如するが、ristocetin凝集能の亢進するType IIBの1例について、ヌクレオチド配列解析を行い、4021C→T(Arg54→Cys)と4240G→ACAla618→Thr)の変異を認めた。前者の異常は既報告例と同じであったが、后者のアミノ酸置換は報告をみない。 (3)vWDType IIC:稀な1例についてヌクレオチド解析を行ったが、点変異は見出しえなかった。 2.vWD各病型患者血漿中のvWF-subunit bandの解析 血漿vWFを直接還元后、そのsubunitbandを解析した。正常血漿vWFの還元bandは240KD、216 194,164 144の5本より構成されていた。TypeI9例中5例 Type IIA6例中2例、Type IIB1例 Type IIC1例およびType IID1例は正常と同様の構成であったが、TypeI 4例では2COKDのbandが出現し、Type IIA4例では144KDに代り136KDのbandが出現していた。TypeIIIではすべてのbandが出現しなかった。vWFは流血中のProteaseによりすでに切断されていると考えられた。
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