研究課題/領域番号 |
02454297
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鎮西 恒雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20197643)
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研究分担者 |
米沢 卓実 東京大学, 医学部, 助手 (50221677)
阿部 裕輔 東京大学, 医学部, 助手 (90193010)
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キーワード | 光化学療法 / 太陽光 / 癌治療 / ヘマトポルフィリン |
研究概要 |
レ-ザ-光と光感受性物質を用いた癌の光線力学的治療法は、生体内之癌組織を選択的に破壊することが可能なため、画期的な癌治療法として盛んに研究が行なわれている。光線力学的治療法に使用する光源は、光感受性物質を励起可能な波長で、光ファイバ-伝送可能なものであれば、特にレ-ザ-である必要ではない。このような条件を満たす光源として太陽光がある。本研究は、太陽光線を集光し、光フィルタ-を用いて特定の波長を選択し、光学チョッパ-でパルス光とし、光ファ-バ-で患者に導く装置を開発し、これを用いた光線力学的癌治療に関する基礎的研究を行うことを目的とする。 本年度は、太陽光線による光線力学的治療に関する基礎研究と、実験装置の開発を行った。 1.太陽光線を用いた光線力学的治療に関する基礎研究 集光し、光学フィルタ-を通して波長を制限した太陽光線を、光感受性物質(ヘマトポルフィリン)を投与した担癌マウスの癌組織に直接照射し、癌組織に与える影響を病理組織学的に観察検討を行なっている。同時に、同様の条件下でアルゴンダイレ-ザ-を照射した場合と治療効果の比較を行なっている。本報告の時点では、まだ十分な実験例数が揃っていないが、傾向として、太陽光、アルゴンダイレ-ザ-の両者で、ほぼ同様の治療効果を得ている。 2.実験装置の設計、開発 太陽光集光系、フィルタ-系、光学チョッパ-系および光ファイバ-導光系を集約した実験装置を設計した。現在実験装置の試作を行なっている。
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