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1990 年度 実績報告書

肝動脈再建に関する実験的研究ー腹部外科における血管外科の導入のためにー

研究課題

研究課題/領域番号 02454304
研究機関京都大学

研究代表者

熊田 馨  京都大学, 医学部, 講師 (00025602)

研究分担者 武内 英二  京都大学, 医学部, 助手 (80179605)
筏 義人  医用高分子研究センター, 教授 (00025909)
小澤 和恵  京都大学, 医学部, 教授 (00026858)
研究概要

1.半導体レ-ザ-19基、光ハンドルファイバ-その他の光学部品を用い接触型レ-ザ-凝固装置を製作した。所定の試獣大動脈の吻合は充分可能であるが装置尖端と凝固組織と癒着することが少なくなく、現在これに対し尖端のテフロン加工を検討するとともに、従来型のまま癒着を避ける条件をも併せて検討する。
2.ラット腹部大動脈を約1cm同種静脈で置換したものについて再建部をフィブリンコ-ティングで被覆した群と無処置群について術後2日目に局所を汚染させその後の経過を観察した。無被膜群は術後5日目までに60%斃死した。7日目に80%、9日目に100%、被覆群は5日目までに28%が再建部破綻を生じた。12日目に被覆群の他のラットを屠殺したがその78%に壁の感染巣をみとめた。
以上の結果から汚染の予想される血行再建部にフィブリンコ-ティングによる局所被覆を行い更に抗生剤投与を加えれば汚染による再建部破綻は高率に回避出来ることが予想された。現在、フィブリンコ-ティングの汚染に対する被覆効果及び汚染による再建部破綻の機作について組織学的所見にもとづく知見を近く発表する予定である。
3.ラット70%肝切後の動脈血中ケトン体比及び肝再生(重量)率を肝動脈の結紮の有無について検討したところ肝動脈結紮群でそれぞれが第2日目に有意に低下した。現在イヌについて同様の検討を実施中である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Yamaoka Y.,Ozawa K.,Kumada K.,etal: "The vascular exclusion for hepatic resection in cirrhotic patients:application of venovenous bypass" Arch Surg.

  • [文献書誌] Nishimura K.,Kumada K.,Okamoto R.,Ban T.: "Effects of ulinastatin in experimental acute arterial occlusion in rats." Acta Chir Scand.

  • [文献書誌] Yamaguchi M.,Higashiyama H.,Kumada K.,etal: "Evaluation of temporary portal vein arterialization:the minimum arterialized blood flow for maintaining liver viability" Transplantation Int. 3. 162-166 (1990)

  • [文献書誌] 熊田 馨、山岡 義生、野本 慎一、小澤 和恵: "拡大肝切除術" 外科治療. 64. 189-196 (1991)

  • [文献書誌] 熊田 馨、小澤 和恵: "肝切除における血管合併切除の手技" 手術. 44. 1741-1747 (1990)

  • [文献書誌] 熊田 馨、小澤 和恵: "肝臓外科における血管外科手技の応用" 外科治療. 62. 41-47 (1990)

  • [文献書誌] 佐々木 宏和、東山 洋、熊田 馨他: "動脈吻合治癒過程に於ける大量肝切除の影響" 脈管学. Supplement.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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