• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

血清および胆汁中3βーOH胆汁酸の高速液体クロマトグラフィ-による新測定法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 02454319
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

谷村 弘  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10026990)

研究分担者 内山 和久  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (80232867)
川口 富司  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (30204697)
石本 喜和男  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (40176227)
キーワード3βーOH胆汁酸 / HPLC / 異常胆汁酸 / 閉塞性黄疸 / 肝機能障害 / 血清胆汁酸
研究概要

1.3βーOH胆汁酸標準試料の分離定量法のHPLC条件の改良:今回,前年度報告したβーHSD(Hydroxysteroid dehydrogenase)固定化酵素カラムを装備したJASCO,800システムを用いた方法に対し,標準試料として3βーhydroxyー5ーcholenoic acid(3βーOHー△^5),3β,7βーdihydroxy cholanoic acid(3βーUDCA)の各Free,GlycineおよびTaurine抱合型と内部標準の計7種のHPLC分離条件をさらに改良した。すなわち,その分析条件は,ASTEC社のCyclobondーI(250×4.6mm)分離カラムを装着したHPLCに移動相A:CH_3OH/20mM NH_4Phosphate(pH7.0)=40/60,B:CH_3OH/20mM NH_4 Phosphate(pH7.0)=60/40,A/B(100/0)→A/B(0/100)のlinear gradient 60min(前年度50min),カラム温度60℃(前年度48℃),流速1ml/minとし,この分離後に反応液0.3mM(前年度0.6mM)NAD^++20mM KH_2PO_4+1mM EDTA+0.05%2-mercaptoethanolを流速2ml/minで流すことで分離状態の安定性を高めた。2.この測定法を早速術後の高度肝障害例と閉塞性黄疸例に対して臨床応用した。高度肝障害例の血中3βーOH胆汁酸を測定した結果,健常人7例では全く検出されない3βーOHー△^5の流酸抱合型が術後肝不全例に検出された。また,閉塞性黄疸8例のPTCD前後に血中3βーOH胆汁酸を測定した結果,減黄が良好な4例の血中胆汁酸は非硫酸抱合型の3βーUDCAのみが検出されたが減黄不良の4例では3βーOHー△^5が検出された。したがって,我々が新しく開発したHPLCによる血中3βーOH胆汁酸の測定法は,傷害された肝機能を評価し,肝外完全閉塞の胆汁うっ滞の解除による減黄効果を予測する一指標として有用であることを立証した。3.さらに,種々の肝障害例に対しこの方法を用いて測定していく予定である。4.また,胆汁酸分画を測定するにあたり,グルクロナイド抱合型についても検討していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 落合 実: "高度肝障害における血中3βーOH胆汁酸の高速液体クロマトグラフィ-による測定法の確立" 和歌山医学. 43. (1992)

  • [文献書誌] 落合 実: "黄疸を呈する外科症患の血中3βーOH胆汁酸測定による病態評価" 日本外科学会雑誌. 臨時増刊. 292 (1992)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi