研究課題/領域番号 |
02454324
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
藤沢 武彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (80110328)
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研究分担者 |
斎藤 博明 千葉大学, 医学部, 助手 (40186953)
深沢 敏男 千葉大学, 医学部, 医員
山口 豊 千葉大学, 医学部, 教授 (80009448)
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キーワード | 抗イディオタイプ抗体 / 肺癌関連モノクローナル抗体 / 細胞融合法 |
研究概要 |
マウスを4G12モノクローナル抗体で免疫し、その脾細胞とマウス・ミエローマ細胞(P3U1)を融合する細胞融合法により、ヒト型肺癌関連モノクローナル抗体に対する4種類の抗イデオタイプ・モノクローナル抗体の作製に成功した。これらのハイブリドーマの産生する抗体(2H1、2B12、2E10、7A8)は全て、1gG1で、4G12抗体と特異的に反応し、当施設で作製した他のヒト型モノクローナル抗体3H12(1gM、λ)、ヒト、1gM、ヒト、1gG、正常ヒト血清と反応を示さなかった。またこれらの抗体で^<125>I標識4G12抗体とその標的細胞である肺扁平上皮癌細胞PC10の結合反応に対する阻止反応を行ったところで3種類の抗体(2B12、2E10、7A8)は4G12抗体に対して約90%の阻止反応を示しAb2βの可能性が示唆された。また4G12抗体のイデオトープマッピングを抗体間の交差阻止反応で調べると、2B12抗体と2E10抗体のみが互いの阻止反応を示し、その他の抗体間では阻止反応を認めないことより、少なくとも4G12抗体には3種類の異なるイデオトープが存在しているものと考えられた。さらにこれらの4種類の抗イデオタイプ・モノクローナル抗体の内部イメージの有無を調べるため抗体をマウスに免疫しその血清とPG10細胞との反応性を調べたところ、抗2B12および抗2E10血清にPC10細胞との反応性が認められた。これらの実験結果より2B12および2E10抗体はヒト抗肺癌モノクローナル抗体4G12に対して内部イメージを有する抗イデオタイプ・モノクローナル抗体と考えられた肺癌患者に対して特異的能動免疫療法の可能性が示唆された。
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