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1991 年度 実績報告書

自己の組織と細胞で構築したバイオメカニカル・ポンプシステムの開発:システム要素の検討

研究課題

研究課題/領域番号 02454334
研究機関国立循環器病センター

研究代表者

中谷 武嗣  国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 室長 (60155752)

研究分担者 小坂井 嘉夫  国立循環器病センター研究所, 病院, 医長
岸田 晶夫  国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 室長 (60224929)
妙中 義之  国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 室長 (00142183)
松田 武久  国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 部長 (60142189)
高野 久輝  国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 部長 (60028595)
キーワード骨格筋 / バイオメカニカルポンプ / ハイブリッド人工心内膜 / コラ-ゲンゲル / 組織再構築 / cardiomyoplasty
研究概要

エネルギ-源としての骨格筋および骨格筋刺激装置の検討として、成山羊5頭を用い、広背筋に電極を縫着し、電気刺激によるトレ-ニングを1〜2カ月間施行した。その後、広背筋フラップを左胸腔内へ挿入し心臓周囲に巻きつけ、自己心と同期させて収縮を行ない、心補助効果について急性実験により検討を行った。心補助効果は、左室圧ー容積曲線群から左室収縮末期圧ー容積関係(Ees)を求め、広背筋の刺激による効果を検討したが、今回の正常心山羊を用いた急性実験においては左心補助効果は明らかではなかった。現在、右心補助効果について検討を進めると共に、広背筋を心臓周囲へ巻きつけ、1〜2週間後から電気刺激によるトレ-ニングを行なう慢性実験を開始している。
バイオメカニカル・ポンプのin vitro構築の一環として、自己組織のin vitro再構築によるハイブリッド心内膜作製のために、血管微小細片のコラ-ゲンゲル培養を試みた。山羊血管壁の微小細片をコラ-ゲンゲル中に包埋して培養し、自己組織化を形態学的に検討したところ、3週間の培養後に、コラ-ゲンゲル表面に作業原理どおりの血管内皮細胞の再構築像が得られ、本システムはハイブリッド人工心内膜の構築技術として妥当と考えられた。次いで、in vivo構築について検討した。動脈圧に耐えるために、構造材として既製のhigh porosityの人工血管を使用した。コラ-ゲンに自己微小血管片を混入し、ゲル化させてら人工血管に塗布し、生体血管にグラフトした。最長3ヶ月の観察期間において、吻合部から人工血管中央部分にかけて内腔面に内皮化が観察された。この内皮細胞は、コラ-ゲンゲル中に捕捉された自己微小血管片より、内腔面に遊走したもので、in vivoにおける組織再構築による人工心内膜作製の可能性が示唆された。現在、構造材としてセグメント化ポリウレタンの使用について検討を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 後藤 昌弘,中谷 武嗣,他: "左室圧ー容積関係を用いたcardiomyoplastyの左心補助効果に関する実験的検討" 人工臓器. 21. (1992)

  • [文献書誌] 岸田 晶夫,松田 武久,中谷 武嗣,他: "バイオメカニカルポンプシステムの開発:ハイブリッド人工心内膜の設計" 人工臓器. 21. (1992)

  • [文献書誌] T.Nakatani,et al.: "Bioartificial ventricle for totally implantable circulatory assist device." ASAIO Transactions. 38. (1992)

  • [文献書誌] M.Sa,aki,T.Nakatani,et al.: "The effect of cardiomyoplasty with electrically conditined skeletal muscle:The evaluation of right ventricular performance." ASAIO Transactions. 38. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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