研究課題/領域番号 |
02454348
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
亀山 修 関西医科大学, 医学部, 講師 (50148516)
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研究分担者 |
森 良樹 関西医科大学, 医学部, 講師 (30077755)
小川 亮惠 関西医科大学, 医学部, 教授 (90077610)
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キーワード | motor cortex / spinal cord / evoked potential / magnetic stimulation |
研究概要 |
動物実験:家兎の脊髄に椎弓切除を行い、Allen法に準じ脊髄を露出し急性圧迫をくわえ、完全及び不全麻痺の急性脊髄損傷家兎を作成した。こららの家兎の大脳運動野に対し経皮的に磁気刺激を加え、末梢筋より運動誘発電位(MEPs)及び損傷部位の近位及び遠位の硬膜より誘発電位を導出し以下の結果を得た。(1)完全麻痺群では損傷部より末梢で損傷直後より下肢筋及び硬膜外誘発電位の導出不能例が多い傾向を示し、また導出できても、早期よりMEPsの波形の異常及び消失する例が多かった。(2)不全麻痺群では損傷後MEPs潜時は経時的に延長し、また振幅の低下や多相化が観察された。硬膜外誘発電位は、損傷により早期より振幅が低下または消失した(報告2,4)。 臨床研究:MEPsの導出時種々の促通効果手技を併用し、その有用性を検討したところ、被験筋収縮及び遠隔筋収縮では顕著なMEPsの促進効果を有した。潜時は被験筋収縮時には従来の報告と同様短縮が認められたが、遠隔筋収縮時にはやや潜時の短縮傾向が見られるものの、統計学的には安静時と有意の差は認められなかった(報告5)。 電気刺激法を用いてF波及びM波を導出し、それによりMEPsより中枢神経伝導時間及びMEPsの振幅とM波振幅より、中枢末梢比等の種々のMEPsのパラメ-タを測定し、その有用性を検討した。その結果MEPs潜時が簡便で正確で有用性が高かった(報告3)。このMEPs潜時は脊髄損傷患者では臨床評価法のFrankel分類と対比すると重症症例程MEPsの導出率は低下し、また誘発できても潜時の遅延がみられた。頚椎症性脊髄症を呈した疾患群では日本整形外科学会頚椎症脊髄症治療判定基準の上肢及び下肢の機能評価と比較すると、潜時の延長度と重症度との間には明瞭な相関がみられた。脊柱管狭窄症患者においては、やや潜時の延長する傾向を示したが、重症度との関連はみられなかった(報告1)。
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