研究課題/領域番号 |
02454361
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
浅田 章 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (00047367)
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研究分担者 |
小田 裕 大阪市立大学, 医学部, 助手 (70214145)
西 信一 大阪市立大学, 医学部, 助手 (20189244)
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キーワード | ブピバカイン / 2.6ーピベコロキシリダイド / ラット |
研究概要 |
ブピバカインの心筋毒性作用を明らかにする目的でラットを用いたin vivoのモデルを作成した。ペントバルビタ-ル麻酔下で7週齢雄ラットの左側大腿動脈および左右の大腿静脈にポリエチレンカテ-テルを挿入した(ナツメ社製)(SP10、31)。大腿静脈よりブピバカインの3mg/ml生理食塩水溶液10mg/kgを10分間かけて定速注入し、注入終了後0、5、10、20、30、60分後に大腿動脈のカテ-テルより0、6ml採血を行い、血漿分離の後に高速液体クロマトグラフでブピバカインおよび代謝産物の分離・定量を試みた。尚、実験の前後で血脈辺ガス分析を行い、pH=7.35ー7.45、PaCo_2=30ー40、PaO_2=80ー100mmHgに維持し、低酸素・高炭酸血症による影響を除外した。また、繰り返しの採血により末推循環不全に起因する代謝性アミド-シスを生ずるため、ブピバカインを投与した例と反対側の静脈に留置したカテ-テルより、同量のブピバカインを含まない血液を輸血した。以前に報告した方法に基いて血漿の2倍量の酢酸エチルで抽出し、高速液体クロマトグラフで血漿のブピバカインおよび代謝産物の定量を行った結果、ブピバカインのピ-クは何れの個体においても同定・定量可能であったが脱メチル化代謝産物である2、6ーピベコロキシリダイドのピ-クは不明確であり、定量性に欠けることが明らかになった。 今後は抽出にクロロホルム等を用いることによってブピカバカイン及び代謝産物を含めて抽出効率の向上を計るとともに、ブピバカインの投与量・投与速度を変化させて血中濃度を変えた上で心電図、血圧変化等との関係を明らかにしたい。
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