研究課題/領域番号 |
02454364
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
美馬 正彦 関西医科大学, 医学部・摩酔科, 助教授 (10077662)
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研究分担者 |
田口 仁士 関西医科大学, 医学部・麻酔科, 講師 (70098135)
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キーワード | 硬膜外注入 / 硬膜外カテ-テル / 家兎 / オピオイド / 呼吸検査 / P_<0.1> / CO_2負荷テスト |
研究概要 |
家兎における経皮的硬膜外カテ-テル留置法は、われわれが初めて考案して検討したが、今回その手技の確立により慢性硬膜外家兎の作成に成功した。手技的には傍正中法と正中法の2法について検討したが、それぞれカテ-テルからの局麻薬注入による神経遮断効果を観察した。硬膜外カテ-テルはいずれもL_<5ー6>の椎弓間腔より挿入したが、傍正中法では頭側へ、正中法では尾側へ、4〜5cm挿入して固定した。1%リドカイン0.5mlの硬膜外注入により、前者では腰部と後肢が、後者では後肢と尾部が分節的に麻酔された。 硬膜外カテ-テルからの局麻薬注入による観察で、薬液の広がりと神経遮断効果が判定できたが、これらの慢性硬膜外家兎において気管切開を行った。ペントバルビタ-ル麻酔後、気管を輪状軟骨直下で切断し、その断端を全周性に皮膚と縫合して気管口をつくり、気管切開モデルを作成した。呼吸パラメ-タは、換気量モニタ-およびCO_2モニタ-を用いて、気道内圧、流量、換気量、CO_2濃度を連続的に測定した。それらはポリグラフに同時記録したが、計測が困難なものはなく、家兎の様な小動物における呼吸に関しての詳細な検査が可能であった。硬膜外腔へのオピオイド注入による呼吸への影響を観察する前に、対象として鎮静薬のみの群について呼吸パラメ-タの測定を行った。 しかし、気管切開を行った家兎は、慢性硬膜外家兎が長期間何ら異常なく生存したのに比較し、2日間以上生存した例がまだない。3日間以上生存する様に現在検討中であるが、まだ成功していないので、硬膜外オピオイドによる呼吸への影響はさほど観察できていない。
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