研究課題/領域番号 |
02454376
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川名 尚 東京大学, 医学部・附属病院分院, 教授 (90010272)
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研究分担者 |
井上 栄 国立公衆衛生院, 部長 (40072938)
本藤 良 東京大学, 医科学研究所, 助手 (20114639)
吉川 裕之 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (40158415)
白水 健士 東京大学, 医学部・附属病院分院, 講師
山口 宣生 東京大学, 医科学研究所, 教授 (90012723)
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キーワード | 周産期ウイルス感染 / 単純ヘルペスウイルス / ヒトパピロ-マウイルス / PCR |
研究概要 |
産道感染の原因となる単純ヘルペスウイルス、ヒトパピロ-マウイルスについて、最も感度の良いPCR法による検出法の確立を目的として以下の研究を行った。 1.単純ヘルペスウイルス このウイルスには、1型と2型の二つの亜型があり、どちらも性器に感染するので、両者を感度よく検出できるように、プライマ-の設定を試みた。今回検討したのは、単純ヘルペスウイルス遺伝子のgG遺伝子の右端領域とイントロンをはさんだ隣接遺伝子にまたがる847bpである。左端のプライマ-は21b、右端のそれは18b。これらを用いて、同じヘルペスウイルス群に属するサイトメガロウイルス、水痘帯状疱疹ウイルスを含めて、その特異性について検討した所、これらには反応せず、単純ヘルペスウイルスに特異的に反応して、反応産物を得た。しかも、単純ヘルペスウイルスの1型と2型で増幅されたDNAのサイズが異なるので、型の識別も可能であった。 感度については、1型では10pg、2型では100pg以上のDNAが必要であることが判明した。 臨床検体におけるウイルス分離法とPCR法の感度を比較してみると、ウイルス分離法の方がやや優れているが、マイクロプレ-トハイブリダイゼ-ション法を組み合わせると分離法よりもPCR法の方が感度が優れていることが判明した。 2.ヒト乳頭腫ウイルス 性器には、多くの型のヒトパピロ-マウイルスが感染するので、これらを同時に検出できる共通プライマ-の開発を試み成功した。
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