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1991 年度 実績報告書

モルモットにおける聴覚機能と蝸牛血流の相互関係について

研究課題

研究課題/領域番号 02454395
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

長谷川 誠  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (70014107)

研究分担者 海老原 秀和  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90223669)
横山 和則  東京医科歯科大学, 医学部, 助手
キーワード蝸牛血流 / 強大音負荷 / 蝸牛活動電位
研究概要

我々は強大音負荷によってモルモットの蝸牛血流が減少する事実を見出し,これを報告したが,与える音圧と周波数を変えることにより、蝸牛の血流及び活動電位がどのように変化するかという新しい研究テ-マに出合い,平成3年度もひきづついて強大音負荷による血流変化の研究を進めることにした。まず10KHzの純音を70dBSPLより120dBSPLまで変化させこれを3分間モルモットに負荷すると、蝸牛血流は100dBSPLまでは変化を示さないが,110dBSPL〜12dBSPLにおいては,全例音負荷に一致して蝸牛の血流が10〜25%程度減少することが明らかになった。さらに興味深いことは、蝸牛の活動電位も100dBSPLまでは有意の低下を示さないが,110dBSPL〜120dBSPLの音負荷後には有意の低下を示した。蝸牛の血流も活動電位も110dBSPL以上の強大音負荷により、同じように低下するという事実は,蝸牛の血流と聴覚機能が密接に関連している事実を示すものであり興味深い。
次に音圧100dB,12dBSPLにおいて,周波数を6KHzより7,8,9,10KHzと変化させ蝸牛基底回転の血流変化を観察すると,6及び7KHzでは110dB及び120dBSPL9いずれの音圧でも血流の低下は認められないが,8〜10KHzにおいては蝸牛血流の低下が観察された。さらに10KHz,120dBSPLの音負荷において,蝸牛の第2,3,4回転におれる血流の変化を観察したところ,基底回転にみられるような血流の低下は起らなかった。これらの事実より、蝸牛にはそれぞれの周波数の音に対応して、血流の変化が生ずる血流領域の存在が強く示唆されるに至った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Okamoto: "Effects of frequency and intensity of sound on cochlear blood flow" Acta Otolaryngologica(Stockholm). 112. 59-64 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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