研究課題/領域番号 |
02454401
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
望月 學 久留米大学, 医学部, 教授 (10010464)
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研究分担者 |
長崎 比呂志 久留米大学, 医学部, 助手 (90172519)
疋田 直文 久留米大学, 医学部, 助手 (80173152)
岩見 裕子 久留米大学, 医学部, 助手 (30151757)
西田 博 久留米大学, 医学部, 講師 (30131775)
塩谷 信行 久留米大学, 医学部, 講師 (90113224)
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キーワード | 実験的自己免疫性ぶどう膜炎 / 網膜可溶性抗原(S抗原) / マウス / 免疫遺伝学 |
研究概要 |
実験的自己免疫性ぶどう膜炎(EAU)を下記の方法によりマウスに惹起することができた。S抗原20μgとK03LPSをマウス大腿部皮下に注射し、これを4週間毎に3回繰り返すと両眼性のEAUが惹起された。免疫回数が2回以下ではEAUは惹起されず、また免疫間隔が2週間以下でも発症率は低かった。マウスに惹起されたEAUの病理所見は網膜周囲のリンパ球浸潤と網膜視細胞の破壊が主な病変であり、ラットにおけるEAUの病理像と大きく異なっていた。すなわちラットにおいては好中球が主な浸潤細胞であり、非常に強い炎症所見が認められるが、マウスではこれに比べ、炎症所見は軽微であった。また、前眼部の炎症はマウスにおいては極めて軽微であり、病理組織検査によりはじめてぶどう膜炎の所見が判別できた。S抗原免疫によるEAUの発症率は、BIO.BR83%,BIO.A70%、BIO.MBR57%、BIO.A(4R)63%、BIO.A(5R)0%であった。またAKR/Jでは33%であった。これらのことからS抗原免疫により惹起されるマウスのEAUはHー2拘束性が認められ、主にIAKおよびIAの領域の遺伝子により支配されているものと考えられた。しかしながらBIO.BRと同一のHー2HaplotypeをもつAKR/Jの発症率が低かったことから、Hー2遺伝子以外の要因によってもEAUの発症率は影響を受けているものと考えられた。
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