研究課題/領域番号 |
02454401
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
望月 學 久留米大学, 医学部, 教授 (10010464)
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研究分担者 |
長崎 比呂志 久留米大学, 医学部, 助手 (90172519)
疋田 直文 久留米大学, 医学部, 助手 (80173152)
岩見 裕子 久留米大学, 医学部, 助手 (30151757)
西田 博 久留米大学, 医学部, 講師 (30131775)
塩谷 信行 久留米大学, 医学部, 講師 (90113224)
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キーワード | 実験的自己免疫性ぶどう膜炎 / 視細胞間レチノイド結合蛋白(IRBP) / 網膜可溶性抗原(S抗原) / B10系マウス / Hー2ハプロタイプ |
研究概要 |
初年度は、B10系congenic mouseで、S抗原によるEAUのHー2拘束性を検討したので、本年度は、同一のマウスで、他の網膜抗原である視細胞間レチノイド結合蛋白(IRBP)によるEAUのHー2拘束性について研究した。その結果、EAU発症率は、B10.BRで100%、B10.Aで100%、B10.A(4R)も100%であったが、B10.A(5R)は25%であった。また、B10.BRと同一のHー2haplo typeをもちB10congenic mouseではないAKR/JのIRBPによるEAUの発症率は50%であった。EAUを発症したマウスの眼内炎症の病理学的に各種strainで比較すると、発症率と同様にB10.BR、B10.A、B10.A(4R)が強い病理変化を呈し、次いでAKR/Jで、B10.A(5R)は最も軽い炎症を呈した。これらのことから、IRBPによるEAUは、マウスのHー2に拘束されており、IーA^kのハプロタイプをもつB10系congenicマウスはEAUに対してhigh responder、IーA^kをもたないB10.A(5R)がlow responderである結果から、IーA^kが重要な働きをする疾患感受性遺伝子そのもの、あるいはその近くに疾患感受性遺伝子があると考えられた。 以上の結果は、初年度に行なったS抗原によるEAUの実験とほぼ同じ結果である。したがって、マウスにおけるEAUは、分子量が異なり免疫原性も異なる2つの網膜特異抗原(S抗原とIRBP)が、ほぼ同一のMHCもコ-ドされる免疫応答遺伝子による支配をうけていると考えられた。
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