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1990 年度 実績報告書

緑内障眼における視神経障害に関与する因子の検討

研究課題

研究課題/領域番号 02454403
研究機関京都大学

研究代表者

千原 悦夫  京都大学, 医学部, 講師 (20111958)

研究分担者 沖波 聡  京都大学, 医学部, 講師 (70089100)
キーワード緑内障 / 視神経 / 視神経乳頭 / 網膜神経線維層欠損 / 軟性白斑 / 画像解析 / 軸索輸送
研究概要

緑内障における視神経の易障害性は視神経乳頭における局所解剖学的な支持組織の強弱によって影響を受けることが考えられる。高度近視眼では異型の視神経乳頭が多いが,これらに高眼左緑内障が合併した場合には下方の神経線維が障害される可能性が高く,異所性神経線維欠損や多発性欠損の頻度も高い。円形乳頭や総ダ円の乳頭では上下均等な視神経線維層が多いのに対し,傾斜乳頭では下方の神経線維層欠損が多い。この事実から考えて高眼左緑内障では乳頭の形態異常と異型神経線維層欠損の間に相関があることは明らかである。このことは文献(1)において発表した。また緑内障における神経障害は血管障害によるものも考えられる。代表的な血管障害である軟性白斑後の網膜神経線維層欠損を調べるとそのタイプは緑内障におけるびまん性のものと異なり局在性で,しかもこれによる視神経乳頭の陥凹は浅く陥凹部体積が小さい。この所見は近年開発された3次元的な画像解析装置で調べると明らかな回帰直線の差異として認識できる。網膜の虚血性病変による神経線維層欠損は陥凹の体積変化としてとらえることは困難であるが陥凹辺緑部を3次元画像解析装置で調べると局所的な溝状陥凹〜切痕としてとらえられることが多かった。このような形態上の差異は血管性神経線維層欠損と機械的神経線維層障害を分離検討するうえで重要な指標の一つになると考えられる。以上のことは文献(2)において発表した。その他軸索輸送の生化学的な基礎研究の成果は文献(3),(4)に発表した通りである。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 千原 悦夫,他: "Atypical nerve fiber layer defects in myopic eys with high tension glaucoma." Arch.Ophthalmal.108. 228-232 (1990)

  • [文献書誌] 千原 悦夫,他: "Topographic Changes of the optic disc in eyes with cotton wool spot and primary open angle glaucoma." Graefe's Arch.Clin Exp Ophthalmal. 229. 13-18 (1991)

  • [文献書誌] 山下 秀一,千原 悦夫,他: "Characterization of magnesium oupindent adenisine 5'ーtriphosphatase in bovine boain cytoplasmc dynein." Biochim.lnlernational.

  • [文献書誌] 山下 秀一,千原 悦夫,他: "Characterization of the steaoyーstate Mg^<2+>ーdependent adenesine 5'ーtriphosphaーtaso of bovine brain Kinesin in the absene of microtubulus." J.Clinical Biochem.Nutritcor.

  • [文献書誌] 千原 悦夫,他: "KrupinーDenver long eye shunt手術後慢性に高度の脈絡膜下血腫に進展した血管新生緑内障の1例" 日本眼科紀要. 41. 540-544 (1990)

  • [文献書誌] 千原 悦夫,他: "閉塞隅角緑内障に対する虹彩切除後のSecondary plateau iris syndroneについて" 臨床眼科. 44. 831-834 (1990)

  • [文献書誌] 澤田 惇,本田 孔士,千原 悦夫: "眼科臨床メモ" 南江堂, 309 (1990)

  • [文献書誌] 東 郁郎編: "緑内障の薬物療法" ミクス, 203 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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