研究課題/領域番号 |
02454444
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
藍 稔 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (00013889)
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研究分担者 |
篠ケ谷 龍哉 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (40178877)
曽根田 兼司 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10226714)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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キーワード | 超塑性チタン合金 / 曲げたわみ特性 / 歪み特性 / 床の適合性 / チタン合金床義歯 |
研究概要 |
本研究では次の4項目について検討を行い、以下の成果を得た。 1。超塑性チタン合金の曲げたわみ特性:Tiー6Alー4V合金を超塑性成形して得た種々な弯曲をもつ試験片について曲げ特性を測定した結果、ほぼ同じ厚さではチタン合金の方がCoーCr合金鋳造体より曲げ強さは大きかった。上顎無歯顎模型の部分的な形態を付与した試験片では、前歯部では口蓋が深いものがたわみにくく、臼歯部では逆の結果となった。 2。超塑性チタン合金義歯床の歪分布:上顎無歯顎模型より5種類の異る条件で超塑性成形床を作り、それにつき荷重したときの歪みを測定した結果、CoーCr合金鋳造床に比べていずれも大きな歪みを示した。しかし、床後縁部や全体に厚さを増すと歪みは減少し、同等以上の歪み特性となった。レジン咬合堤を付与すると主歪み値は約2/3になった。粘膜模型上では歪み量は大きく減少し、また各床の差違は少くなった。 3。超塑性成形床の適合性:種々な厚さの超塑性形成形床と、さらにレジン重合して義歯としたものについて、マスタ-モデルに対する適合性を測定。その結果、床の場合の適合性はきわめて優れており、義歯とした場合でもかなり良好であった。 4。超塑性チタン合金床義歯の臨床経過観察:1988〜1989年に0.55mm厚さのTiー6Alー4V合金で製作した上顎全部床義歯29例について、リコ-ルにより経過観察した結果、2例で正中部のレジンの破折、7例で床粘膜面のレジンの剥離によるとみられる色素侵入が認められ、床のたわみの影響が推測された。
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