研究概要 |
本年度はまず,1名の被験者を用いて,左右咬筋および側頭筋前腹を被検筋とし,ポ-タブルカセットレコ-ダ-にDRアンプを接続し,6時間の行動下における咀嚼筋活動を記録した。その際,キャリブレ-タを用いた記録と比較することにより,校正を行い、記録条件の適正化を行なった(大川が担当)。決定された記録条件下で数回の予備実験を行い、条件を確認するとともに、デ-タレコダ-をパ-ソナルコンピュ-タに接続し,AーD変換プログラムおよび分析プログラムを自作し,動作の確認を行なった(佐藤が担当)。 以下の結果、記録分析システムが完成し、顎口腔系に機能異常を認めない,個性正常咬合者22名(正常者群)および欠損を有しない顎口腔機能異常者11名(異常者群)について24時間の行動下に置ける咀嚼筋筋電図を記録した。同時に被検者に1日の行動内容とその時刻および摂取した食事の内容を記録させた(長澤,大川が担当)。 現在は記録されたテ-プを再生し,パ-ソナルコンピュ-タで,(1)1分あたりの平均筋活動量,(2)各行動パタ-ンごとの平均筋活動量(睡眠,休息,食事,作業時など),(3)左右筋活動量比,(4)咬筋/側頭筋活動量比を分析中であり(佐藤が担当),来年度はさらに被験者を増やし,各群30名づつとし,正常者群の行動内容と筋電図パラメ-タパタ-ンの関連性を検討し、さらに異常者群との比較を行い,顎口腔機能異常による筋電図パラメ-タパタ-ンの変化の詳細について検討を行なう予定である。
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