研究概要 |
実験材料と方法:1.ニホンザル11頭について上,下顎前歯部;上,下顎小臼歯部;下顎第1,第2大臼歯を抜歯。2.抜歯創の治癒を考慮して;直後,3週,1.5カ月,2カ月それぞれについてインプラント手術を施行。3.インプラント材は;純チタニュウム,多孔質酸化アルミナセラミック,単結晶酸化アルミナ,HAPセラミックインプラント,HAP融着セラミック。これらの材料はシリンダ-タイプを主体とし,ノッチまたスクリュ-を加工したもの,さらにチタニュウム材とHAP融着材についてはブレ-ドまたはブレ-ドベント型も。4.インプラント施術ののち;直後,1週,2週,4週,9週について観察試料を作成した。5.観察試料の作成;a.脱血殺後,両側総頚動脈からacryl plasticを注入(文献1),インプラント施術部位を硬組織切断機で切り出し,固定,通法により連続組織切片を作成。b.a.をNaOHまたはNaOCl液で処理して微細血管鋳型を作成。6.微細血管の観察;観察は5ーbの微細血管鋳型を主体とし,走査電顕(JSM.T.300型)で観察した。実験結果;7カ月経過した現在,次のような成果をあげているが,次年度にはすべてにおいて一応成就したい。1.材料別には純チタニュウムとHAPー融着チタニュウムインプラント材料は生着性が安定している。2.0sseointegrated intersurfaceといえども数m単位の厚さの結合組織線維がみられるのでこれについて透過電顕を用いて精査中である。3.抜歯直後のインプラント施術と一定期間経過後の施術の差についても検索中である。4.多孔質インプラント体の多孔質に侵入した微細血管と新生骨小柱については,インプラント体とともにあらゆる方向で鋸断し立体的に観察しているが,目下integrateed組織を損傷することなく細孔を囲む材料の除去について鋭意探求中で,新生骨組織と新生微細洞様血管の関係を観察中である。
|