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1990 年度 実績報告書

口腔顔面領域の侵害刺激で惹起される自律神経反射の発生機序の神経生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02454454
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

久保田 康耶  東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (90013804)

研究分担者 大渡 凡人  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80194322)
片倉 伸郎  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (20185804)
キーワード三叉ー自律神経反射 / 三叉ー迷走神経反射 / 三叉ー交感神経反射 / 迷走神経背側運動核 / 疑核
研究概要

本年度(平成2年度)は、三叉神経領域の刺激で誘発される自律神経反射を詳細に検討するとともに、脳幹部にリドカインを微量投与することによって、これらの反射がどのように変化するかを成熟ネコを用いて検索した。三叉神経領域である下歯槽神経の刺激によって、頚部迷走神経からは潜時約10msの、また迷走神経心臓枝からは潜時約100msの誘発電位が得られた。このうち上部頚髄切断実験によって、頚部迷走神経で導出された電位は変化しなかったのに対して、迷走神経心臓枝に誘発された反射電位が消失したことから、下歯槽神経の刺激によって迷走神経心臓枝で観察された電位は同枝に混入する交感神経による電位であることが判明した。すなわち、下歯槽神経の刺激によって三叉ー迷走神経反射と三叉ー交感神経反射が誘発されることが解った。さらに、ネコで迷走神経の出力核であると考えられている迷走神経背側運動核と疑核にそれぞれリドカインを局所微量投与して、三叉神経刺激によって迷走神経に誘発された電位の変化を観察した。三叉神経節電気刺激によって下歯槽神経刺激と同様に頚部迷走神経に反射性の電位が観察されるが、迷走神経背側運動核にリドカインを局所微量投与した後に、三叉神経節を電気刺激すると頚部迷走神経に誘発された電位は減弱をうけた。また、同様に疑核にリドカインを局所微量投与した後に、三叉神経節を電気刺激すると頚部迷走神経に誘発された電位は同じく減弱をうけた。これより、迷走神経背側運動核と疑核が三叉ー迷走神経反射の最終出力核として機能していることが解った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小長谷 光: "三叉・自律神経反射に対する視床下部防衛領域刺激の効果" 日本歯科麻酔学会雑誌. 19. 38-50 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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