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1992 年度 実績報告書

顎顔面形態が顎機能に及ぼす影響について

研究課題

研究課題/領域番号 02454455
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

山口 好則  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (30158125)

研究分担者 吉武 一貞  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80108985)
キーワード顎機能異常 / 顎顔面形態 / 顎機能 / 顎変形症 / 不正咬合 / 下顎頭位置
研究概要

正常な咀嚼、顎運動を営む上で、歯牙、顎骨、筋肉、顎関節のバランスのとれた関係は必要不可欠なものと考えられる。本研究は口腔・顎顔面(歯牙、歯列、および顎骨)形態とそれらが関与するであろう顎機能とのかかわり合いについて明かにすることにより、歯列不正、顎変形症、顎機能異常患者の治療の一助とするものである。
1.日本人成人の顎顔面形態について:白人に比べ、上顎骨はやや前方位にあり、オトガイ部はわずかに後方に位置していた。また上顎前歯歯軸はやや唇側傾斜を示した。軟組織分析では、上下唇とくに上唇の前方位傾向が認められ、鼻唇角は小さい値を示した。
2.顎顔面形態と顎機能:顔面非対称患者に顎機能異常を訴えるものが多かった。特定の不正咬合と顎機能異常との間に有意な相関は認められなかったものの、下顎の機能的後方位をとりやすい咬合、セントリックストップが不安定な咬合において顎機能異常を引き起こしやすいことから、顎機能異常発症の一因として、これら咬頭嵌合位が機能的に規制される咬合位の存在が考えられた。
3.顎関節窩と下顎頭の関係:Corrected laminographによる顎関節窩での下顎頭の位置関係について、正常者、下顎枝垂直骨切り術を施術した顎機能異常患者について検討した。この結果、顎関節窩での下顎頭の位置関係と顎機能異常発症との関連が示唆され、さらに顎関節円板、外側翼突筋との関係を含めた研究への発展が期待された。また同時に下顎枝垂直骨切り術の顎機能異常患者への有効性が考えられた。
今後さらに引き続いての研究とその発展において、顎機能異常発症の機序解明の一助となることが期待される。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Bell,W.H.: "Treatment of Mandibular dysfunction by intraoral vertical ramus osteotomy" Int J Adult Ortho Orthognath Surg. 5. 9-27 (1990)

  • [文献書誌] 山口 芳功(好則): "治療困難な顔面非対称症例についての検討" 顎変形症研究会誌. 9. 19-23 (1990)

  • [文献書誌] 山口 芳功(好則): "私達が用いているTwo-jaw surgery適用時のMaill Surgeryと上顎位置決定法について" 顎変形症研究会誌. 9. 68-70 (1990)

  • [文献書誌] 山口 芳功(好則): "顎変形症治療のPrediction Tracingについて" 顎変形症研究会誌. 9. 112-114 (1990)

  • [文献書誌] Bell,W.H.: "Condyle position and mobility before and after intraoral vertical ramus osteotomies and newromascular rehabilitation." Int J Adult Ortho Orthognath Surg. 6. 97-104 (1991)

  • [文献書誌] 山口 芳功(好則): "下顎枝垂直骨切り術により顎関節症状の改善をみた顎変形症の症例" 近畿北陸歯科医師会雑誌. 43. 50-53 (1991)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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