研究課題/領域番号 |
02454467
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
相馬 邦道 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (10014200)
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研究分担者 |
石田 哲也 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80211043)
府川 俊彦 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (60181244)
黒木 健広 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90153402)
黒田 敬之 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10013939)
三浦 不二夫 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (90013789)
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キーワード | 不正咬合 / 咬合終末位 / 接触、滑走状態 / 上下顎歯間距離 / 画像処理 / 早期接触 / 咬頭干渉 / 咬合誘導 |
研究概要 |
本研究課題は、平成元年度科研費(一般B)支援による「咬合終末経路の動態画像解析」と題する研究成果の延長線上にあるものである。すなわち、平成元年度交付金の支援により、顎運動の三次元座標値デ-タと非接触型三次元ディジタイザ-から得られた上下咬合模型の三次元座標値マトリックスとを合成し、咬合終末期の剛体としての上下顎の位置的関係を精細に捉え得ることを確認し、本研究に対する基本的アルゴリズムを確立した。 そこで、本研究ではその研究成果の臨床的応用の手始めとして、各種不正咬合者に特有の咬合終末経路における接触、滑走状態に対し、特にその咬合終末位近傍の上下顎歯間距離を計測し、得られた歯間距離デ-タと上下顎歯列の形態デ-タとを合成し、コンピュ-タ-三次元画像処理技術を駆使することにより、咬合状態を歯列全体からも、また部分的にも定性的ならびに定量的に評価することが可能となった。この結果、歯の早期接触や咬頭干渉もしくは咬合誘導の状態等が、任意の時点で、任意の方向から、任意の部分で抽出され画像として表現されることにより、不正咬合の様態およびその成因が明確になり、その成果は矯正の診断や治療上に活用できることが確認された。 さらに、平成3年度(一般B)「上下第一大臼歯の咬合終末位にいたる応力解析」と題する研究計画により本研究を一歩進め、矯正臨床で歯列再排列の基準となる上下第一大臼歯を対象として、咬合終末位にいたる上下歯間に生ずる咬合応力の動態解析を有限要素法や流体力学的手法を用いておこなうことにより、歯の早期接触や咬頭干渉もしくは咬合誘導等、ならびに咬合終末期における咀嚼物の状態が精細に検討され、形態学的にも生理学的にも多くの新しい知見が得られるものと思量される。
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