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1991 年度 実績報告書

蛍光画像処理法による免疫応答の研究

研究課題

研究課題/領域番号 02454481
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

中西 守  名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (90090472)

研究分担者 鳥越 智香子  名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (70237163)
稲垣 健治  名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (00080193)
キーワードカルシウムイオン / 画像処理 / セカンドメッセンジャ- / 免疫応答 / 共焦点レ-ザ-顕微鏡 / B細胞 / T細胞 / 好塩基球
研究概要

蛍光画像処理法による免疫応答の研究のため、免疫細胞の情報伝達過程を3次元レベル、リアルタイムで機能解析するシステムの開発を行った。まず、共焦点紫外レ-ザ-顕徴鏡を開発し、紫外領域の共焦光蛍虫顕微鏡像の測定を可能にした。具体的には、325nmのヘリウム・カドミュウムレ-ザ-を励起光源とする、紫外共焦点レ-ザ-顕微鏡を開発し、免疫細胞内の生化学的反応をミリ秒単位、かつ、3次元レベルで機能解析するシステムの確立に成功した。そして、開発した手法を用いて、免疫細胞(B細胞、T細胞、好塩基球)の抗原刺激に伴う、カルシウムシグナルを単一細胞レベルで機能解析した。その結果、単一のB細胞(Bリンパ球)を用いてカルシウムシグナルの脱感作機構を解明した。次に、B細胞初期分化過程の研究に、画像処理法を適用し、成熟B細胞と未成熟B細胞の間のカルシウムシグナルの伝達様式の差異を解明した。また、未成熟B細胞に特異的に存在する8HS20の遺伝子産物(蛋白質)は、未成熟細胞に特有なカルシウムシグナルの要因ではないことも明らかにした。さらに、好塩基球やリンパ球の抗原刺激に伴うカルシウムシグナルの細胞内の不均一性を明らかにするとともに、抗原刺激にともなうこれらの細胞のカルシウムシグナルが細胞質だけでなく、核にまで伝達されていることを示した。その際、DNAに特異的に結合する蛍虫色素を用いて、核のイメ-ジシングを行うことにも成功した。そして、カルシウムイメ-ジングと核のイメジングがよく対応していることを示した。これらの結果は、免疫細胞の抗原刺激の際に、カルシウムイオンが核内のサ-ドメッセンジャ-として働いている可能性を示唆した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] N.Ohyama;T.Hamano;M.Nakanishi: "Membrane fluidity and lipid hapten structure of liposomes affect calcium signais in antigen specific B cells." Biochemistry. 30. 11154-11156 (1991)

  • [文献書誌] H.Suga;M.Nakanishi;Y.Arata: "Structural analysis of a channelーforming fragment of colicin E1 incorporated into lipid vesicles." J.Biol.Chem.266. 13537-13543 (1991)

  • [文献書誌] H.Yamada;J.Mizuguchi;M.Nakanishi: "Antigen receptorーmediated calcium signals in B cells as revealed by confocal fluorescence microscopy." FEBS Lett.284. 249-251 (1991)

  • [文献書誌] M.Harada;M.ShiShido;M.Nakanishi: "Photoreversible antigenーantibody reactions." FEBS Lett.286. 6-8 (1991)

  • [文献書誌] R.Teshima;T.Terao;M.Nakanishi: "The effect of staurosporine on Ca^<2+> signals in rat basophilic leukemia(RBLー2H3)cells." Chem.Pharm.Bull.39. 747-751 (1991)

  • [文献書誌] 中西 守: "細胞活性化とカルシウムイメ-ジング" Medical Immunol.22. 6-9 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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