研究課題/領域番号 |
02454504
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
片田 範子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (80152677)
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研究分担者 |
舟島 なをみ 埼玉医大短期大学, 看護学科, 助教授 (00229098)
鈴木 千衣 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (00245945)
筒井 真優美 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (50236915)
及川 郁子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (90185174)
常葉 恵子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (90054577)
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キーワード | 小児看護 / リエゾンシステム / 小児病棟 / 看護ケア / 小児・成人混合病棟 / 小児科病棟 / 付き添い |
研究概要 |
平成4年度は、2年間の実態調査の分析と、その結果に基づいた小児リエゾンの実践を試み、その評価を行った。結果の一部としては 小児の入院環境は様々であり、専門分化されるにつれ、面会や付き添いなどの規制が加わるが、小児にとって必要とされる物理的環境の整備は多くなっていた。付き添っている家族は90%以上が母親であり、その多くが今回利用した「燃え付き尺度」上、疲労徴候を示していた。小児と同じ病棟にいる成人患者は、次回入病時に成人病棟を希望する人の割合が小児と一緒でもよいとする人の2倍以上である事がわかった。小児をケアする看護婦の多くが、特に親との関りかた、成長発達に沿った援助、精神的支援の仕方などの領域で相談する人が欲しいと思っていた。 これらの結果を踏まえ、今回の小児リエゾンの実践研究の目的を「個々の小児の成長発達に合った看護の実践上の問題を中心に、小児を看護する看護婦に小児リエゾン的かかわりを持ちその評価を行う」とした。看護婦がどのような問題や課題をもっているかを把握するために、相談理由については制限をしなかった。平成4年7月から9月の3カ月間、協力の得られた4病院で小児を看護している看護婦を対象にリエゾン・コンサルテーションを行った。32名の看護婦が来談し、その背景は様々であった。平均年齢は27歳、小児看護の経験年数は3.4年、看護経験年数は5.9年であった。来談の理由の主なものは「患児の生活や精神面の看護」、「小児看護をする自分について」、「家族の看護」についてと、事前調査と同様の結果であった。部外者ではあるが興味を一にする看護婦がコンサルテーションに当たったことの意義が高く評価されていた。継続的にリエゾンシステムが活用できれば、看護婦は自分達の行っていることを定期的に見直し、解決の糸口を日常とは異なった面から検討することで、自らの持つ能力に気づき継続への意欲を深めることができる。
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