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1990 年度 実績報告書

哺乳類受精の分子機構の解明とその外来遺伝子導入技法開発への応用

研究課題

研究課題/領域番号 02454523
研究機関東京大学

研究代表者

森 庸厚  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40012760)

研究分担者 天野 卓  東京農業大学, 農学部・畜産学科, 助教授 (90078147)
野瀬 清  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70012747)
キーワード哺乳類 / 卵透明帯 / 中性糖 / 精子 / クラスIIMHC抗原 / 外来遺伝子結合性 / 卵黄膜 / L_3T_4原分子
研究概要

ブタ卵透明帯の糖鎖の構造解析を進めてきたが中性糖鎖の解析が終了し,その結果をとりまとめて論文に発表した(Biochemisty,in press 1991)。またこの構造解析を行う過程で卵透明帯糖鎖のNーacetyl glucosawine末端を有する糖鎖が中性糖のうちで32%も占めていることを見い出した。一方ブタ精子細胞膜上にもPーgalactosyl transferaseが発現している所見とあいまって両配偶子間の結合がこの両者の分子によって推進されうることも可能であると考えられた。さらに精子由来のアクロシンやレクチン原分子の卵透明帯への結合の活性分子の存在も確認しているのでこれら分子の単離・精製も進めている。次にマウスの系で精巣上体精子上にMHCクラスII分子の発現を確認し,この分子が受精の段階で両偶子の細胞触会に関与している可能性を明らかにし,論文に発表した(Am.J.Reprod.Immunol.24,9,1990)。またこのクラスII分子が外来遺伝子を結合し受精の細胞融合の段階までもち込まれ,卵黄膜上に拡散するところまでを追跡,観察し論文に発表した(Am.J.Reprod.Immunol 24,120,1990)。さらにこの精子上のクラスII分子に対応して卵黄膜上にL_3T_4原分子(CD_4)が存在し,この両者の相互作用によって両配偶子間の細胞融合が推進され,さらにこのL_3T_4原分子にP56^<lck>がassociateしているという事実の発見ともあいなって,卵の活性化機構(つまり情報伝達機構)の解明にせまりつつある。これらの研究をとりまとめ論文投稿中である(J.Immunol.)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Mori,T.,et al.: "Expression of class II major histocompatibillity complex antigen on mouse sperm and its roles in fertilization" Am.J.Reprod.Immunol.24. 9-14 (1990)

  • [文献書誌] Gou,M.W.,et al.: "Binding of foreign DNA to mouse sperm mediated by its MHC class II structure" Am.J.Reprod.Immunol.24. 120-126 (1990)

  • [文献書誌] Mori,E.,et al.: "Neutral oligosaccharide structures linked to asparagines of porcine zona pellucida gycoproteins" Biochemistry. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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