研究概要 |
本研究では、最新の断面標本作成機を使い、各種実験動物の数mm間隔の連続切断標本を作り、これら矢状断、水平断、前頭断および関連する肉眼写真を体系的に配列整理し、ヒトの画像診断学を始め実験動物学や獣医学の研究や発展に寄与できるような解剖学のカラーアトラス集(成書)を作り上げることを目的に本研究を行ない、その成果は次頁に記した研究発表として報告した。また本研究成果は株式会社チクサン出版社(東京)との契的により、各種実験動物の断面解剖カラーアトラス集(平成5年度ウサギ編,平成6年度前半ラット編,平成6年度後半マウス及びモルモット編)として出版することとなった。以下に本研究の成果に基ずいて出版される断面解剖カラーアトラス集の特徴を列記する。 1)無固定(凍結状態で切断、融解後写真撮影)で生体に近い状態の連続した断面解剖標本を作成し、生体の断面情報を研究する研究者の参考に成り得ることを図った。 2)図譜は全てカラー写真で構成し、また判型もB4版と大型にし、細部まで検討できるように企画した。 3)写真上の各器官や臓器から線を引き出し、解剖名を接近して表記することで、すばやく参考とする臓器名や組織名が理解または検索できるようした。(索引は日本語、英語、ラテン語別に配した) 4)解剖名は日本語、英語、ラテン語を同時に表記し、読者が日本語のみならず他の解剖学名も同時に理解または勉学できるようにした。 5)断面解剖と平行してマクロ解剖写真(無固定・解説解剖名付記)を配して断面アトラス画像をより理解しやすいように工夫した。
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