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1990 年度 実績報告書

長期間の軟らかい食物摂取が咬筋および支配運動ニュ-ロンにおよぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 02454532
研究機関山口大学

研究代表者

河合 洋祐  山口大学, 教養部, 教授 (00035148)

研究分担者 宮田 浩文  山口大学, 教養部, 講師 (90190793)
杉浦 崇夫  山口大学, 教養部, 助教授 (80136150)
皆川 孝志  山口大学, 教養部, 教授 (50035143)
キーワード筋活動 / 咬筋 / 咀嚼 / 運動ニュ-ロン / 細胞体サイズ / 酸化酵素活性 / 筋線維タイプ
研究概要

近年、加工された軟らかい食物を摂取する機会が増加し、咀嚼にかかわる筋の活動低下が指摘されている。四肢筋の活動低下が健康に大きな影響をおよぼすと同様に、咀嚼筋の活動低下も咀嚼筋のみならず顎の骨の発達や歯周囲組織にも影響することから、健康との関わりが注目されている。このような筋活動低下の影響は発育期において特に著しいと考えられる。本研究はこの点を詳細に調べるために、ラットに離乳直後から咀嚼を必要としない微粉末飼料を最大90週間与え(粉末群)、咬筋とその支配運動ニュ-ロンにおよぼす影響を組織化学および生化学的に評価し固形飼料摂取群(固形群)と比較検討した。これまでに得られた結果は以下の如くである。
1.両群の体重には有意差がみられなかった。しかし、咬筋の筋重量および、体重あたりの筋重量は16、93いずれの週齢においても粉末群が有意に小さく、その差は93週齢より16週齢の方が大きい傾向にあった。
2.咬筋表層部を構成するFOGおよびFG線維の面積は16、93いずれの週齢においても粉末群の方が小さい傾向にあった。一方、両群の筋線維組成に有意差はみられなかった。
3.咬筋表層部の酸化酵素(SDH)活性は16週齢では粉末群が有意に低値を示した。しかし、93週齢では両群間に有意差はみられなかった。一方、解糖系の酵素(PFK)活性はいずれの週齢においても両群間に差はみられなかった
4.咬筋支配の運動ニュ-ロンの細胞体の平均直径はいずれの週齢においても両群間に有意差はみられなかった。一方、16週齢の運動ニュ-ロン細胞体の酸化酵素(NADHーdiaphorase)活性は大型(>40μ)および小型(<23μ)のニュ-ロンでは両群間に差は見られなかったが、中型ニュ-ロンでは固形群に活性の高いものが多くみられた。90週齢では細胞体サイズに関わらず酸化酵素活性に有意な差はみられなかった。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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