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1991 年度 実績報告書

長期間の軟らかい食物摂取が咬筋および支配運動ニュ-ロンにおよぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 02454532
研究機関山口大学

研究代表者

皆川 孝志  山口大学, 教養部, 教授 (50035143)

研究分担者 宮田 浩文  山口大学, 教養部, 講師 (90190793)
杉浦 崇夫  山口大学, 教養部, 助教授 (80136150)
キーワード筋活動 / 咬筋 / 咀嚼 / 運動ニュ-ロン / 細胞体サイズ / 酸化酵素活性 / 筋線維
研究概要

近年、加工された軟らかい食物を摂取する機会が増加し、咀嚼活動の減少が指摘されている。また、咀嚼活動の減少は、老化に付随して起こることも考えられる。顎の骨や歯周囲組織に対する咀嚼活動の影響は非常に大きいことから、健康との関わりが注目されている。そこで本研究は、軟性飼料摂取および老化によって生ずる咀嚼筋とその支配神経の組織・生化学的変化を明らかにすることを目的とした。
ウイスタ-系雄ラット(n=32)を離乳直後から微粉末飼料群(Soft)と固形飼料群(Hard)に分け飼育し、4ヵ月齢(Young)または22ヵ月(Old)において咬筋(表層部)とその支配運動ニュ-ロンの組織・生化学的特性をしらべた。2元配置の分散分析により、摂取飼料間、月齢間の差を検定した。
1.筋重量、筋重量/体重は、SoftはHardに比べ、OldはYoungに比べてそれぞれ低値(P<0.05,p<0.01)を示した。
2.咬筋を構成するFOGおよびFG線維の面積は、SoftはHardに比べて低値(p<0.1)を示す傾向にあった。また、OldはYoungに比べ低値(p<0.05)を示した。咬筋のミオシン重鎖分子種を電気泳動法を用いて分析した結果、HCllb、HClla、HClldの各分子種が検出され、それぞれの占有率はいずれの群においてもほぼ同じであった。
3.咬筋の酸化系酵素(SDH)活性は、SoftはHardに比べて低い(p<0.1)傾向にあった。一方、解糖系(PFK)酵素活性は、OldはYoungに比べ低い値(p<0.05)を示した。
4.咬筋支配の運動ニュ-ロンの細胞体直径は、SoftとHardの間には差がなかったが、OldはYoungに比べ高い値(p<0.01)を示した。運動ニュ-ロン細胞体の酸化系酵素(NADHーdiaphorase)活性は、SoftはHardに比べ低い(p<0.1)傾向にあり、OldはYoungに比べ低値(p<0.01)を示した。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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