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1990 年度 実績報告書

新しい含セレン酵素の設計とその機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 02454545
研究機関京都大学

研究代表者

左右田 健次  京都大学, 化学研究所, 教授 (30027023)

研究分担者 平沢 敏子  京都大学化学研究所, 教務職員
吉村 徹  京都大学化学研究所, 助手 (70182821)
江崎 信芳  京都大学化学研究所, 助教授 (50135597)
キーワードセレン / セレノシステイン / セレノメチオニン / 含セレンタンパク質 / ペプチド合成 / オパ-ル終止コドン / メタロチオネイン
研究概要

必須微量元素、セレンは含セレン酵素の活性部位にセレノシステイン残基の形で存在し、活性発現に必須な役割を果たしている。セレノシステインはシステインにおおむね類似しているが、セレノ-ル基はチオ-ル基に比べ酸化還元電位が低く、pKaも小さく、求核性も大きい。セレノ-ル基の高い反応性が含セレン酵素の触媒機能を限源的なレベルで支えている。セレノシステイン残基がタンパク質に導入されれば新しい機能を持ったタンパク質になることが考えられる。本年度はセレン取り込みのための基礎的な条件を確立し、タンパク質中に実際にセレンを導入することを目的とし以下の実験を行った。
大腸菌中でタンパク質にセレンを取り込ませるための基礎的な条件を確立した。大腸菌を用いて好熱性細菌のアラニンラセマ-ゼやアカパンカビのメタロチオネインの構造遺伝子にオパ-ル終止コドンTGAを導入し、これをセンスコドンとして作用させ、タンパク質中にセレノシステイン残基を導入するための条件を検討した。セレンはタンパク質中に確かに導入されるが、生成量は少なく、セレノシステイン含有タンパク質の合成法としてはまだ実用的なレベルに到達していない。一方、大腸菌を亜セレン酸ナトリウム存在下で培養すると、各種のタンパク質にセレノメチオニン残基が導入された。しかし、取り込みは非特異的に起こり、おおむね本来メチオニンの存在する部位に導入された。従って、セレノメチオニンを特異的に取り込ませるためにはメチオニン要求変異株を用いて遺伝子発現を行わせる必要がある。また、ペプチド合成によって、セレノシステイン残基を導入する方法を検討した。アカパンカビのメタロチオネインのシステイン残基を全てセレノメチオニン残基に置換したペプチドを固相法によって合成した。また、グルタチオンのセレノシステイン置換体は液相法によって合成した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tadao Oikawa: "Metalloselenonein,the Selenium Analogue of Metallothionine:Synthesis and Characterization of Its Copper Complex with Copper Ions" Proceedings of National Academy of Science,U.S.A.

  • [文献書誌] Tadao Oikawa: "Synthesis and Characterization of a Selenium Analogue of Glutathionine,Glutaselenone" Analytical Biochemistry.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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