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1992 年度 実績報告書

線虫C.elegansの胚発生各期に特異的に発現される遺伝子群の解析

研究課題

研究課題/領域番号 02454557
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

小原 雄治  国立遺伝学研究所, 遺伝情報研究センター, 助教授 (70135292)

キーワードmRNA / 胚発生 / cDNA / PCR / in situハイブリダイゼーション
研究概要

細胞間でのdefferentialスクリーニングの試みのひとつとして、初期胚の割球間で遺伝子発現量の比較をおこなった。まず、2〜4細胞期の割球の分離法を確立した。親虫をアルカリブリーチ処理して初期胚を得、卵殻が非常に固いのでキチナーゼ処理した後、浸透圧を調節した緩衝液中でマイクロマニピュレーターを用いて、ガラス針で物理的に分離した。まず、AB、P1の各前後単一割球およびコントロールとして後期胚から核酸を抽出し、PCR法を応用した全cDNA種の増幅をおこなった。増幅cDNAの質を検討するために、卵から初期胚でのみmRNAが検出される母性遺伝子glp‐1、fem‐3、後期胚から発現が見られる咽頭筋遺伝子myo‐2の存在を調べたところ、AB、P1割球由来増幅cDNAともglp‐1、fem‐3が存在したが、myo‐2はバックグランドレベルであった。一方、後期胚由来cDNAは逆の結果となり、増幅したcDNAが元の組成を反映していることが裏付けられた。そこで、各割球由来増幅cDNAをプローブとして、線虫初期胚集団から通常の方法で作成したcDNAライブラリーのスクリーニングをおこなった。約5x10^5クローンをスクリーニングした結果、比較的強いシグナルを与えるものとして、前割球(AB)特異的なものを3種類7クローン、後割球(P1)特異的なものを1クローン、分離した。各クローンの解析は現在進行中である。mRNAの極在を確かめるために、胚でのin situハイブリダイゼーション法を検討した。卵殻の除去、ヴィテリン膜の除去、形態維持のための浸透圧調整、などをおこない、中期胚以降については成功したが、初期胚については、大量の卵黄タンパクの存在によるバックグランドの高さなどのためさらに検討を重ねている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Naito,M.: "Identification of a homeobox‐containing gene located between lin‐45 and unc‐24 on chromosome 4 in the nematode Caenorhabditis elegans." Nucleic Acids Research. 20. 2967-2969 (1992)

  • [文献書誌] 小原 雄治: "線虫C.エレガンスのゲノム解析" 蛋白質核酸酵素. 38. 685-695 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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