研究課題/領域番号 |
02455010
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
木俣 美樹男 東京学芸大学, 教育学部附属野外教育実習施設, 助教授 (90014852)
|
研究分担者 |
福家 眞也 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20111487)
|
キーワード | キビ / 栽培植物の起原 / 栽培植物の伝播 / パーボイル加工 / 系統分化 / もち・うるち性 / エステラーゼ / 脂肪酸組成 |
研究概要 |
1.キビの5系統(ヨーロッパ・中央アジア・インド・中国・日本)およびイヌキビを花粉親として、ユーラシア各地のキビ70系統と205組み合わせの交雑試験を行い、67系統のF1種子をえた。雑種F1の成育した個体についてはすべて78%以上の花粉稔性はあったが、種子の発芽率については大きなばらつきがあった。36系統のF1の形態的な8形質(柱頭色、最上節間の有毛性など)について比較した。 2.キビの47系統について脂肪酸組成をガスクロマトグラフィにより定量した。総脂質についてはもち性系統、中性脂質についてはうるち性系統において含量が多いこと、オレイン酸はうるち性系統、パルミチン酸・ステアリン酸は中間性系統、リノール酸はもち性系統で高含量を示した。 3.でんぷんゲル電気泳動法により、126系統の穀粒のエステラーゼ・アイソザイムの変異について分析した。日本の本州以南・韓国・中国・モンゴルおよびネパールの系統でザイモグラムの変異について高い共通性が認められ、パキスタン・インドおよび中央アジア周辺の系統では多様な変異パターンが見られた。 4.パーボイル加工を施すことにより、イネとアワで籾すり効率が向上し、遊離アミノ酸の一部についてイネとキビで増加傾向が認められた。タンパク質中のアミノ酸については組成変動が認められなかった。 5.アミロースとアミロペクチンの定量法について検討した。 6.さく葉標本から20形質のデータを調査し、データ・ベース作成を続行し、統計分析の手法にのせるところまでシステム開発を進めた。
|