研究課題/領域番号 |
02455023
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
齋藤 仁 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (50134391)
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研究分担者 |
鈴木 博 東京農業大学, 生物産業学部, 助教授 (20162993)
中島 常雄 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (40078093)
和泉 雄三 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (80094803)
下島 英忠 東京農業大学, 生物産業学部, 助教授 (60216124)
小松 善雄 東京農業大学, 生物産業学部, 助教授 (00120882)
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キーワード | 産業構成 / 観光関連産業 / 消費市場 / 雇用問題 / 網走市域の金融 / 不安定就労 / 情報化 |
研究概要 |
網走地域の産業構成は、なお第一次産業の比重が北海道の他の地域に比べて高い。しかし、網走市域は今日、第三次産業が圧到的な大きさを示し、第一次産業の比重が小さい。一見した所では、都市的であり、現代的であるが、これは伝統的な産業構造にサ-ビス業が大きくつけ加わったものと見ることができる。公務労働の多さは支庁所在地等行政中心地であることによる。以下産業の特質をみてみよう。 農業の動向は、専業率は極めて高く、畑作3品の麦・馬鈴薯・甜菜への集中度が高い。観光関連産業は、地域の他の産業との結びつきが弱く地域の文化・社会との関連が濃いとはいえない。網走市の消費市場について食料品を中心としてみると、生鮮品の価格高が最大の問題となっている。情報化の進展は、農業簿記プログラムによるパソコン研究グル-プが生まれて、美幌・北見にはネット局が設けられている。雇用問題では、網走市全体として労働人口が微減のなかで、建設・水産加工業、観光関連産業で労働力不足が生じている。しかし求人は不安定就労に対して多い。網走市域の金融は、資金の地元からの調達・融資でも比較的活発で、産業活動と対照的である。市財政は、収入・経費支出とも弾力性がない。 本研究は、2年度において得られた知見を基礎としながら,問題の枠組みに沿って、諸産業の経営の内実、商流・物流のチャネルに関係する企業・機関の内容・情報化の実際、雇用の現場、財政機関・金融機関の実態に、さらに立ち入って問題の具体的な分析を進め、経済・社会構造の総体としての問題の可能性について考察を進め、3年度の総括に向けて研究の内実を深める予定である。
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