研究課題/領域番号 |
02455023
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
齋藤 仁 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (50134391)
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研究分担者 |
中島 常雄 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (40078093)
鈴木 博 東京農業大学, 生物産業学部, 助教授 (20162993)
下島 英忠 東京農業大学, 生物産業学部, 助教授 (60216124)
藤井 治枝 東京農業大学, 生物産業学部, 助教授 (20218978)
小松 善雄 東京農業大学, 生物産業学部, 助教授 (00120882)
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キーワード | 営農集団 / 産地出荷型問屋 / 季節・パ-ト・臨時雇用 |
研究概要 |
本年度は、前年度の研究成果を踏まえて、さらに実態分析を深めるため、重点課題項目に従って各種プロジェクトチ-ムを設定して社会調査を実施した。実施した調査を挙げると、(1)営農集団における農家経営調査、(2).魚価動向聴き取り調査、(3)紋別・北見・網走における価格(物価)動向調査、(4)婦人労働力需給調査、(5)紋別市企業経営実態調査の5項目である。 これらから明らかになった点を列記すると、(1)農業部門では、網走地地では、畑作三作を中心とした土地利用型農業が行なわれて、経営規模は約20haにまで拡大し、大型機械化と営農集団の形成が進展してきている反面、農家労働力は高齢化が進み弱体化してきている。また3作の作付制限から新規作目として野菜作や肉牛の導入が進んで来ていることが明らかになった。(2)、魚価でも当地方の主要魚種である鮭は、1970年代後半から80年代前半にかけて832円(1978年〜84年の加重平均)に対し、80年代後半は487円(85年〜90年の加重平均)へと半落し、付加価値を高めた商品開発を行うことが求められている。(3)、網走市の商品販売額は1.150億円で北見市の5分の1で、食料品以外の衣類・家電を始めとした生活用品の北見への購買流出が顕著である。卸売業は産地出荷問屋的性格が強いため小売業が主体で市外の卸売を経た再還流商品が少なくないので、小売価格の割高感を醸成し、アンケ-ト調査(3市)でもそのことが実証された。(4)、労働力の需給構造では、全国的な新規求人の増加傾向を受けて、増加傾向にあるが、網走地域においては常雇ではなく、季節・パ-ト・臨時雇用の需要が多く、観光・水産業などでは女子労働に対する需要が強いにもかかわらず、需給は逼迫状況にあることがわかった。次年度は、総括年であるため、地域産業連関表作成を展望したこれらの調査の総合検討を加えながら全体の総括を行う予定である。
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