研究課題
1、エッシェル回折格子(10cm×20cm)2枚をミルトン・ロイ社より購入し、飛騨夫文台にて性能調査を行った。詳しい調査は回折格子を分光器として組みこまなければできないことが分り行えなかったが、2枚の外観の詳細比較から両者が同じ母型からつくられた低膨張率材質ゼロデュアのレプリカであり、当実験に適したものであることを確認した。2、1989年にピエゾ素子と板ばねを組み合わせた1軸の微小回転制御台を試作し、これを用いた実験によってピエゾ素子がその時の測定系の感度<0.05>^^^<11>を上まわる制御能力を示すことが分っていた。この結果に基き、2枚の回折格子を並列制御する方式としてセンサ-付ピエゾ素子と板ばねの組み合せを採用することにした。また温度変化の影響を最小に押えるために新素材の低膨張鋳鉄を用いることにした。3、上記により制御台の仕様を決定し、設計試作を行った。4、試作機の制御性能をニコン大井製作所においてレ-ザ-を用いて調査した。観察光学系による詳しい調査は次年度であるが、レ-ザ-ビ-ムのふれからは<0.01>^^^<11>に近い制御能力が期待できた。5、モザイク回折格子の精密測定光学系として15cm中のダブレットレンズ(焦点距離2250mm)を用いた分光器系を採用することにし細部の仕様をつめている。また、輝線光源としては並列調節用として水銀放電管、位相調整用として2種類のHeーNeレ-ザ-を検討中である。