研究概要 |
1.ファイバ集積型光アイソレータ フィラデー回転子,λ/2板,偏光分離素子(ルチル)より成る偏波無依存アイソレータ・チップを作製し,4本のファイバ・アレイに一括集積した。ファイバ・アレイは,それぞれコア拡大(TEC)ファイバを用いて,挿入損失を低減をはかっている。アイソレータの特性を測定し,アイソレーション45αβ,挿入損失3.5αβ,反射減衰量47αβと,良好な新果が得られた。この技術は,レンズ・フリー,アライメント・フリーで集積できるため,光デバイスの大規模集積化には大変適したものである。 今回は偏光分離素子としてルチルを用いたが,これを積層型偏光分離素子に置き換えてより高性能なアイソレーターを実現することをめざしている。 2.積層型偏光分離素子(LPS) これまで作製したLPSは設計値と比べて偏光分離角はほぼ一致しいてるが,挿入損失は大きめであった。積層膜の評価の結果,この過剰損失は膜面の凸凹によるものであることがわかり,バイアス・スパッタリング法により膜表面の平滑化を図った。この方法で作製されたLPSは,常光の損失0.16αβ(減衰定数3.6×10^<-3>αβ/μm),異常光の損光0.17αβ(減衰定数3.9×10^<-3>αβ/μm)と,非常に低損失なものが得られた。これをアイソレータに利用すれば低挿入損失,高アイソレーションが期待できるため,現在LPSを用いたアイソレータの試作を行っているところである。
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