研究課題
本研究で今年度得られた研究成果は以下のとおりである。1)東北大学のパルスビ-ムストレッチャ用の加速空洞の最適設計を行なった。この結果、入力RF250W、ビ-ム負荷変動100mAのとき、加速電圧変動1%、シンクロトロン位相変動17゚程度にできることがわかった。2)加速空洞内の電磁場計算の結果、加速周波数2568MHz、ビ-ム口径70mmのとき、シャントインピ-ダンス0.33MΩ、Q値28000、が得られた。3)上記の計算結果に基づき空洞の設計を行ない、空洞の試作機を製作した。試作機を使って、周波数の計算精度、カプラポ-トやチュ-ナポ-ト穴をあけることによる周波数の変化等を測定し、実機製作の基礎デ-タとした。4)試作機のデ-タに基づいて実機空洞・カプラ・チュ-ナを無酸素銅で製作した。その結果、周波数誤差2MHz、Q値22000が得られた。周波数誤差はチュ-ナで補正可能範囲であり、Q値は計算値の78%が得られており、いずれも問題ない。5)チュ-ナを空洞に深く挿入したり、カプラの結合定数を大きくするとQ値が低下するため、カプラとチュ-ナの形状を改善する必要があることがわかった。
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