研究課題/領域番号 |
02554029
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
奥野 正幸 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (40183032)
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研究分担者 |
代田 畊平 株式会社トプコン, 電子ビーム事業部, 課長
谷中 隆志 株式会社トプコン, 電子ビーム事業部, 技師長
松本 たけ生 金沢大学, 理学部, 教授 (20019467)
木原 國昭 金沢大学, 理学部, 助教授 (70019503)
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キーワード | 透過型電子顕微鏡 / TVシステム / 画像処理 / 鉱物学 / CCDカメラ |
研究概要 |
今年度は、平成2、3年度に作成、設置した透過型電子顕微鏡用TVシステムと画像処理装置及びこれらを用いて得られた研究結果等について総合的にまとめる。 1、このTV像観察システムは、CCDカメラの画素数の制限(約29万画素)から、高倍率での観察に有力であることが分かった。また、転位像の観察では、フィルム法にはわずかに及ばないもののかなりよい像を得ることができた。また、VTR等を利用することにより、広い範囲の像を短時間に記録できる点が大きな特徴である。これらの結果から、本システムは、電子線のダメージを受けやすい物質や大量の像の記録には大変有効であることが明らかにされた。さらに、画像処理装置を用いることにより画像の改善を行なうことが可能になった。今後は、スロースキャンCCDカメラやハイビジョンカメラ等の応用によってより解像度、感度の高い観察を可能にすることができると期待される。また、種々の画像解析の手法を生かしTEM画像からのより多くの情報を抽出することが可能と考えられる。 2、本研究では、このTVシステムを、学生実験の授業でTEMの解説のために使用した。これによって、TEM像を多くの学生に同時にみせることが可能になり、授業をスムーズに行なえるようになった。このように、TEMのような、限られた、暗室で使用する装置を用いた実験の指導には、このTVシステムは多くの使用法、可能性があると思われる。 3、上記で述べた点を含め、本研究の成果をとりまとめ報告書を作成した。これは、今後の同様な研究に対して重要な資料となると思われる。 これらの、研究を通じ、補助金は本システムのための消耗品、研究打ち合わせ、及び報告書作成等に使用された。
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