研究概要 |
ガス媒体の三次非線形性を利用した可変波長レ-ザ-の周波数上昇変換は,真空紫外・極端紫外域では分光光源として有用である。本研究はその可変波長域を,従来困難であった波長72nm以下の極端紫外域に拡張することを目的としている。その方法として,1)可変波長ArFレ-ザ-と色素レ-ザ-との二光子共鳴四波混合,2)ArFレ-ザ-および色素レ-ザ-の反スト-クス誘導ラマン光の間の共鳴四波混合を用いることを提案している。本年度は第2年度にあたり,上述の目的を達成するために四波混合の実験を行ない,以下の成果を得た。 1.水素分子ガスジェットがArFレ-ザ-波長で二光子共鳴することを利用して,ArFレ-ザ-の共鳴第3高調波を66nm域で効率よく発生させた。 2.さらに,色素レ-ザ-光を混合し,70nm台での可変波長コヒ-レント光の発生に成功した。しかし,第2高調波を用いた60nm台の波長の光の発生はできなかった。 3.H_2ガスによりラマンシフトした光との間の共鳴四波混合波の発生を確認した。 色素レ-ザ-の第2高調波との混合がうまくいかなかった原因は,その出力が不十分であることがわかったので,現在色素レ-ザ-の高出力化をはかっている。また3.の実験で反スト-ク光との混合波の確認はまだできていないが,これもArFレ-ザ-の出力の不足によるものであるので,短パルス化による尖頭出力の増大をはかっている。最終年にあたる来年度は,これらを用い当初の目標であった72nm以下の波長域でのコヒ-レント光発生の実験を試みるとともに,さらに短波長への拡大の可能性についての考察を行なう予定である。
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