研究概要 |
1.インテリジェント工作物の提案と自律分散型生産システムの提案 生産システム内に存在する全ての物とその情報に関し,「物と情報の一体化」,「物と情報の自律管理」,「物と情報の分散管理」を図った自律分散型生産システムを提案し,その特徴を明らかにするとともに,同システムが今後の生産形態として有効であることを示した。自律分散型生産システムを構築するため,本年度新たにインテリジェント工作物の概念を提案し,昨年度提案したインテリジェント切削工具とともに個々の工作機械の自律分散管理を可能とした。 2.インテリジェント切削工具の再設計 本年度提案した自律分散型生産システムの構築において,インテリジェント工作物とインテリジェント切削工具の機能に基づき工作機械の自律分散運転が必要とされる。昨年度,センサ部,メモリ部,プロセッサ部により構成されたインテリジェント切削工具が設計された。本年度,新たな自律分散型生産システムの提案に伴い,同システムの構築を可能とするプロセッサ部機能の再設計を行った。また,旋削用工具とマシニングセンタ用工具について,メモリ部の情報モデルの設計を行った。 3.インテリジェント切削工具の自律分散管理システム インテリジェント切削工具プロセッサ部は,同工具の自律分散管理機能を有するが,同機能をパ-ソナルコンピュ-タ内に構築しプロセッサ部とした。また,ホストコンピュ-タとしてワ-クステ-ションを代用し,パ-ソナルコンピュ-タ(プロセッサ部)とネットワ-クを介して情報通信を行い,簡易的自律分散型工具管理システムを構築した。 4.基礎実験 簡単な基礎実験を行い,自律分散型工具管理を試みた。
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