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1991 年度 実績報告書

結晶格子を用いた超精密ディジタルリニアスケ-ルの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 02555033
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

高田 孝次  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80126474)

研究分担者 穴澤 紀道  (株)ホロン, 開発部長
柳 和久  長岡技術科学大学, 工作センター, 助教授 (80108216)
弘津 禎彦  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70016525)
久曽神 煌  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (20016661)
キーワードリニアスケ-ル / 結晶格子 / STM / ナノテクノロジ-
研究概要

平成3年度の、研究内容は次の通りである。
(1)スケ-ル用結晶薄膜の製作:平成2年度に試作した、グラファイト基板上にAu結晶薄膜を蒸着したものに加えて、本年度は岩塩基板、またはマイカ基板にCuAu合金薄膜を蒸着したものを製作した。これらは、空気中で化学的に安定であり、スケ-ル用結晶薄膜として有望である。スケ-ルの大きさは、未だ十分でないが、このことにより本研究の最も重要な課題が克服された。
(2)信号処理ソフトウェアの開発:STM信号からスケ-ル単結晶格子の原子位置を求め、結晶格子の正しい構造と比較してSTM画像の歪みを算出し、STM画像を補正する信号処理プログラムを製作した。これにより、X-Y二次元スケ-ルのキャリブレ-ションが可能となる。またこのプログラムにより、歪みの傾向を把握することが出来る。このプログラムでは、高さ方向のコントラストの低い結晶格子では、原子位置を抽出できない場合が有るが、改善の見通しは有る。
(3)単結晶リニアスケ-ルの試作:並行バネとヒンジバネを用いたX-Yステ-ジの解析を行い、リニアスケ-ルとして使用可能と判断し、この設計製作を行った。このステ-ジでは2種類のピエゾを組み込み、測定範囲を2段階(高分解モ-ド、低分解モ-ド)に換える事が出来る。このステ-ジと既存のSTMを組み合わせ、さらに上記(1)、(2)の結果を加えて、単結晶格子のプロトタイプを試作した。試作装置により、グラファイトの格子間隔を測定したところ、ほぼ妥当な値が得られた。ただし、熱ドリフトの問題が有るが、解決の見込みは有る。
以上のように、本年度の研究目標はおおむね達成できた。来年度は、単結晶スケ-ルの基本的な得失を明確にし、実用化の観点から検討する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小林 寛治、伊藤 政行 弘津 禎彦: "STMによる貴金属表面原子配列の観察" 日本金属学会北陸信越支部日本鉄鋼協会北陸支部平成3年度支部連合講演会講演概要集. 45-46 (1991)

  • [文献書誌] 明田川 正人、高田 孝次、弘津 禎彦 中山 準一、小林 寛治: "STM画像の結晶格子像による補正" 1992年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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