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1990 年度 実績報告書

液滴噴霧によるリキッドアイス迅速製造法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02555043
研究機関北海道大学

研究代表者

福迫 尚一郎  北海道大学, 工学部, 教授 (00001785)

研究分担者 鳥越 邦和  ダイキン工業(株)機械技術研究所, 主席研究員
田子 真  北海道大学, 工学部, 助手 (50171682)
山田 雅彦  北海道大学, 工学部, 講師 (70230480)
キーワード着氷熱伝達 / 強制対流 / 液滴噴霧流 / 相変化 / 二重拡散
研究概要

1.低温回流型風洞の改造
既設の低温回流型風洞を大幅に改修した.特に,液滴供給部,拡大部,および供試円柱を改造した.試験部は,高さ840mm,幅200mm,奥行を200mmとした。試験部上端より600mmの位置に,直径25mmの供試円柱を3本取りつけた.円柱間の軸間距離は45mmとした.気流速度はダンパにより調整し,気流温度は冷凍機と風洞内に設置したヒ-タ-により調節した.噴霧する水溶液は,貯水タンクで冷却したのちポンプにて風洞上部まで供給し,さらに熱交換器にて所定の温度まで冷却した。
2.着氷形状に及ぼす各因子の効果
検討する因子として,気流速度,気流温度,噴霧液滴径,噴霧液滴量,および噴霧時液滴温度を採用した.気流速度が大きくなると,円柱上部氷層が厚く,円柱下部にできるつららは太く短かくなる.これは,凍結時の潜熱移動が関与している.噴霧された液滴は,円柱上部に衝突して凍結するが,その一部は凍結せずに円柱下部に流れ落ちてつらら状に凍結する.この場合,気流速度が小さいと,氷層上液面からの凍結潜熱移動が小さいため,液滴は円柱下部へ大半の液が流れ,細長いつららが成長することがわかった。液滴温度が高い場合および液滴径が大きい場合には,凹凸の大きい氷層表面が得られることが明らかになった。
3.リキッドアイス生成量に及ぼす各因子の効果
リキッドアイス生成量は,気流温度の低下とともに増加するが,ー12℃以下ではほとんど一定となることがわかった.一方,気流速度の効果では,4m/s程度より増大するにつれリキッドアイス生成量は増加する。しかし,6m/s付近で最大となり,その後は速度の増加とともに低下することがわかった.したがって現在の実験条件の範囲では,気流温度ー12℃,気流速度6m/sの場合に,最適の製造条件であると言える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 福迫 尚一郎: "海水噴霧による水平円柱まわりの着氷熱伝達" 第27回日本伝熱シンポジウム講演論文集. II. 646-648 (1990)

  • [文献書誌] 堀部 明彦: "船体着氷防除に関する基礎的研究" 第6回寒地技術シンポジウム'90講演論文集. 244-249 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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