研究課題/領域番号 |
02555067
|
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
中川 聖一 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20115893)
|
研究分担者 |
浜田 正宏 松下電器産業(株), 中央研究所, 研究員
坪香 英一 松下電器産業(株), 中央研究所, 室長
山本 幹雄 豊橋技術科学大学, 工学部, 教務職員 (40210562)
|
キーワード | 音声認識 / 音声理解 / 対話システム / 隠れマルコフモデル / 並列処理 / 構文分析 |
研究概要 |
まず、豊橋技術科学大学では、並列音声情報処理装置(LUNAー88Kシステム)を購入し、従来の装置の8倍の処理能力があることを確めた。この装置の能力を引き出すための音声認識アルゴリズムの検討を進めた。また、文音声認識結果を唯一つ出力するだけでなく、確らしい第2候補文まで出力する効率よいアルゴリズムを考案した。これによって、もし、第1候補が誤りであっても再発声することなく対話的に正しい認識結果を選ぶことができる。さらに標準パタ-ンに相当する音節単位の隠れマルコフモデルを、文音声中の音節パタ-ンを用いて作成することにより、認識性を向上させた。 対話システムに関しては、観光案内をタスクとして、ユ-ザとシステムが対話しながら観光ル-ト、交通手段、宿泊施設等を案内するシステムの基本モデルを構築した。特にあいまいな発話に対しては、システムからの問い合わせ機能をもたせ、またユ-ザ-フレンドリな対話システムとして“近い"とか“安い"とかの語をコンテキストを考慮しながら正しく解釈できるようにした。 松下電器産業(株)では、豊橋技術科学大学で開発した基本システムの移植を行ない、ホテル予約案内をタスクとして評価実験を行なった。また、連続音声から隠れマルコフモデルを自動学習できるプログラム、および、状態毎に対応するスペクトルや途中の認識過程を表示するプログラムを開発した。文音声の認識方法として文法を単語単位で記述する方法と音節単位で記述する方法を試み、それぞれ単語スポッティングと音節スポッティングに基づいて文の認識を行ない両者の認識精度にあまり差のないことも確かめた。
|