超多重並行処理ア-キテクチャと宣言型ソフトウェア方式実用化の研究

1991 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 02555072
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 雨宮 真人 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (90202697)
• 研究分担者: 鶴田 直之 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (60227478) ; 吉田 紀彦 九州大学, 工学部, 助教授 (00182775) ; 谷口 倫一郎 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (20136550) ; 福田 晃 九州大学, 工学部, 助教授 (80165282) ; 宮野 悟 九州大学, 理学部, 助教授 (50128104)
• キーワード: 超多重並行処理 / 宣言型プログラム / 関数型プログラム / Datarol / デ-タ依存解析アルゴリズム / 自然言語理解 / マルチスレッド / 並列実行制御

研究概要

本研究は関数型プログラムや論理型プログラムなどの宣言型プログラムを高並列処理によって高速に実行する計算機方式の実用化を目指す。関数型プログラム方式と論理型プログラム方式を集合概念で統一して処理する新しい宣言型プログラム言語を設計し、宣言型プログラムからデ-タ依存解析によって並列実行コ-ドを抽出・生成する実用的コンパイラの構成法、得られる並列実行コ-ドをデ-タフロ-原理によって高並列に実行することのできる計算機の実用的構成技術を確立する。
具体的には、宣言型プログラム言語とデ-タ依存解析法に基づくコンパイラを試作し、既存のマルチプロセッサ型並列計算機上で方式のフィ-ジビリティを評価するとともに、16個のDatarolプロセッサからなる並列計算機のプロトタイプの試作をおこなう。本年度は以下の項目について重点的に研究を進めた。
1.宣言型プログラムコンパイラの設計
・Datarolコ-ド生成:並列実行制御支援用コ-ド生成
・既存並列計算機上での方式評価:逐次型機械コ-ドへの変換、並列プロセス抽出、実行スケジュ-リング
2.超多重並行処理マシンの設計
・Datarolマシンにおける高階関数実行、遅延評価機構
・Datarolマシンの並列実行制御、メモリ仮想化方式

研究成果

• [文献書誌] 星出 高秀: "並列計算機Datarolマシンにおける資源管理と負荷制御方式" 電子情報通信学会技術研究報告コンピュ-タシステム研究会. 91-7. 25-32 (1991)
• [文献書誌] 日下部 茂: "Datarolマシンの資源管理を支援するサスペンド状態検出コ-ドの生成" 情報処理学会第43回全国大会講演論文集. 6. 137-138 (1991)
• [文献書誌] 日下部 茂: "Datarolマシンの資源管理方式" 情報処理学会研究報告計算機ア-キテクチャ研究会. 91-5. 37-45 (1991)
• [文献書誌] 日下部 茂: "Datarolマシンの資源管理方式" 九州大学大学院総合理工学研究科報告. 13-4. 393-400 (1992)
• [文献書誌] 高橋 英一: "デ-タフロ-解析による関数型言語の自動並列化コンパイラ" 第9回計算機科学研究集会計算機科学研究報告. (1992)
• [文献書誌] 河内 久和: "Datarolマシンでの高階関数及び遅延評価の実装方式" 情報処理学会第44回全国大会講演論文集. 6. 119-120 (1992)
• [文献書誌] 三浦 雅弘: "関数型言語の並列実行環境" 情報処理学会第44回全国大会講演論文集. 5. 59-60 (1992)
• [文献書誌] 井上 隆仁: "純関数的実行環境における構造デ-タ処理" 情報処理学会第44回全国大会講演論文集. 4. 251-252 (1992)
• [文献書誌] 星出 高秀: "Datarolマシンの資源管理に関する考察" 情報処理学会第44回全国大会講演論文集. 6. 117-118 (1992)
• [文献書誌] Tunenori Mine: "Coordinated Morphological and Syntactic Analysis of Japanese Language" Proc.12TH INTERNATIONAL JOINT CONFERENCE on ARTIFICIAL INTELLIGENCE. 2. 1012-1017 (1991)
• [文献書誌] Shigeru Kusakabe: "Parallelism Control and Storage Management in Datarol Processing ELement" Proceedings IFIP World Conference 92. (1992)