研究課題/領域番号 |
02555109
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
宇野 尚雄 岐阜大学, 工学部, 教授 (70021582)
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研究分担者 |
杉井 俊夫 岐阜大学, 工学部, 助手 (90196709)
佐藤 健 岐阜大学, 工学部, 助教授 (80135326)
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キーワード | 圧入空気 / 遮水性 / 透気性 / 圧入効率 / 土の比表面積 / 土の間隙径 / エア-カ-テン |
研究概要 |
研究目的は地下水のある地盤中に空気または気泡を圧入して形成される飽和度の低い部分(エア-カ-テン)を実現することにより、止水効果や地盤改良の手法を開発するための基礎的技術指針を究明することである。初年度の平成2年度は、(I)湿潤土の1次元透気性試験,(II)圧入効率試験(土粒子特性、間隙特性と注入の関係)、(III)2次元的エア-カ-テンの形成機構の究明、の3点に重点をおいた研究を実施した。 得られた知見を箇条書きにすると次のようである。(I)に対して、(1)圧入空気による間隙水の相対運動が解析的・実験的に説明できる。(2)噴発条件についても限界動気勾配が浸透破壊と類似した形式で表現できる。(II)に対しては、(3)土粒子特性や間隙特性をフロ-ソ-ブによる比表面積測定やポアサイザ-による間隙形分布測定により計測・評価した結果、間隙径により透水性や透気性が極めてよい精度で表現できることを見い出した。(4)間隙径分布を用いた不飽和透水特性の定式化も試みた。(III)に対しては、2次元砂模型実験により次の事項が判明した。(5)一次元で予想されるより相当高い空気圧で空気圧入しても噴発が発生しにくいこと、注入空気流量の増加とともに遮水効果が現れ、みかけの透水係数が減少すること、および注入圧力に対する空気流量が最大になるような状態が存在することがわかった。(6)空気注入するトンネル部口径は小さいものを多くした方が効果的である。 (II)で当初予定していた気泡材を用いた実験は不十分な数しか実施できなかったが、次年度(最終年度)には気泡の注入効率も研究する予定である。
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