研究課題/領域番号 |
02555110
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松尾 稔 名古屋大学, 工学部, 教授 (40025937)
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研究分担者 |
金谷 嘉久 中部電力(株), 碧南火力建設事務所, 副所長
大塚 悟 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40194203)
浅岡 顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (50093175)
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キーワード | 地盤改良 / 軟弱地盤 / 弾塑性 / 圧密 / 支持力 / 変形 |
研究概要 |
本研究では鉛直砂杭軟弱地盤改良工法の設計原理の確立とその実務への実際的な応用を目的に研究を実施した。本年度は特に、サンドドレ-ン工法とサンドコンパクション工法の設計原理の確立を当初の目的としており、その為の理論構築および実験による検証を行った。本研究の特徴は粘土の変形挙動の差異を粘土の弾塑性的性質と透水係数と荷重履歴に代表される有効応力経路の変化に基づいて首尾一貫して説明する点にある。 研究の経過に基づき、以下に本年度の研究経過について具体的に述べる。 (1)サンドドレ-ン工法 サンドドレ-ン工法の効果を地盤の透水性の改善による応力経路の変化とこれによる塑性応答の変化ととらえて、改良地盤の安定性および変形挙動について系統的に調べた。その結果、安定性および変形に変化の表われるのは透水係数のごく限られたレンジの間で生じてそのレンジをはずすと、殆ど変化のないことが明らかになった。 このことは対象とする地盤の地盤改良の効果を判定する上で極めて重要なポイントになる。透水性の改良による地盤の諸特性の変化については他に、(1)支持力の増大、(2)残留沈下の抑制、(3)全沈下量の抑制、(4)残留沈下速度の促進から考察している。 また、試験盛土への適用を目的に現地点で採取した粘土試料の三軸試験を行い、試験盛土の設計の為の多くの数値実験も行っている。 (2)サンドコンパクションパイル工法 砂杭の周りは不透水性の粘性土に囲まれていることから、砂杭を非排水、排水状態にモデル化して支持力の比較を行った。過去の大規模模型実験などとの比較考察を行い、設計原理の確立の為の基礎的研究を実施した。
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