研究概要 |
1)回転流出セルからの蒸気流出に伴うセル全体の質量減少減速度とセルに働くトルクを測定するための零位方式・電磁平衡機構を収めうる超高真空排装置として特別型式のものを購入・設置した.装置付属のベルジャには回転流出セルを加熱するためのヒ-タとラディエ-ションシ-ルドを組み込むスペ-スもある.また装置に多数のサ-ビスボ-トを取り付けてあり,超高真空下に置かれた機構を外部から操作したり,ベルジャ内に電力を供給し,各種電気信号を外部との間でやりとりしたりすることが可能である. 2)単原子分子Aと2原子分子A_2が共存する場合について回転流出セル全体の質量減少速度とセルに働くトルクを推算した.例えび2つの孔の径が0.5mmでナイフエッジ状のものである互いに30mm離れた位置に穿たれており,セルが1200Kに加熱され,AとA_2のそれぞれについてモル質量が0.209kg/mol,0.418kg/mol,分圧が72.6Pa,102.3Paであるとき質量減少速度は1.56×10^<-7>kg/s,トルクは5.15×10^<-7>Nmとなる.もし質量減少速度およびトルクの測定確度がそれぞれ1.56(1±0.01)×10^<-7>kg/s,5.15(1±0.01)×10^<-7>Nmであるときは,連立方程式を解いて得られるAとA_2の分圧値はそれぞれ72.6(1±0.09)Pa,102.3(1【minus-plus】0.07)Paとなり,解離会合平衡定数K〓[P_<A2>/101325Pa]/[P_A/101325Pa]^2は1970(1【minus-plus】0.26)となる. 3)秤量20g,読み取り限度0.01mgの直示天秤を入手し,これまでその主要部分をベルジャ内に組み込むことを検討してきた.基本的には変位を差動変圧器で検出し,フォ-スコイルで復元する機構を採用する方法である.
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