研究課題/領域番号 |
02555139
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属製錬・金属化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 明 大阪大学, 溶接工学研究所, 助教授 (70110773)
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研究分担者 |
羽原 康裕 日本金属工業研究開発本部, 主席
平田 好則 大阪大学, 工学部, 講師 (00116089)
吉川 孝雄 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (00029498)
黒田 敏雄 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (00107096)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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キーワード | プラズマ溶解・製錬 / ガストンネル型プラズマジェット / アルミニウム / チタン / 大出力プラズマジェット / 熱移行率 / 溶解効率 / 高温・高エネルギー密度 |
研究概要 |
高エネルギープラズマジェットを金属材料の溶解・製錬に適用して、熱源としての実用化のための基礎的研究を行なった。 1.高エネルギープラズマ熱源であるガストンネル型大出力プラズマジェットの性能試験の追試の結果、高熱効率(70-80%)の高温・高エネルギー密度熱源であるを再確認した。次に、プラズマジェットから材料への熱移行率の改善を行い、金属の溶解用熱源として利用のめどを付けた。また、真空中で作動させる30KW級プラズマジェットを試作し、供試体への熱伝達特性を明らかにした。 2.ガストンネル型プラズマジェットによるアルミニウム合金の溶解実験では、エネルギー収支に注目してその物理現象の解明についての研究を進め、プラズマジェットから材料への入熱にたいする溶解効率として30%の値を得ている。 3.溶解したアルミニウム合金の組成を調べるとともに、金属組織について検討した。その結果、アルミニウム合金ではプラズマ溶解により粒内の細かい気孔が消失し粒界に気孔が集中した。また、電気炉の場合と同様、溶融部の硬度の低下が見られたものの、粒界腐食は若干少ないことが明らかになった。次にアルミニウム合金のプラズマアーク溶接を行ない、パルス電流による溶融部の凝固組織の微細化を明らかにした。 4.プラズマ溶解実験に加えてチタン材料の表面改質(窒化)の研究では、ビッカーズ硬度2000のTiNコーテイングが高速度で得られた。また、溶解チタン内部まで窒素の固溶が観察され、新合金の作製法としても有望であることが確認できた。 以上のプラズマ溶解・製錬についての研究成果をもとに、今後さらなる高エネルギープラズマの応用に関する研究の展開を計画している。
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