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1992 年度 研究成果報告書概要

水素減極による連続亜鉛電解採取法の実用化試験

研究課題

研究課題/領域番号 02555168
研究種目

試験研究(B)

配分区分補助金
研究分野 工業物理化学・複合材料
研究機関山梨大学

研究代表者

古屋 長一  山梨大学, 工学部, 教授 (70020485)

研究分担者 柴田 正実  山梨大学, 工学部, 助教授 (40115316)
研究期間 (年度) 1990 – 1992
キーワードガス拡散電極 / 水素アノード / 亜鉛 / 電解採取
研究概要

本研究の目的は安価で高純度の亜鉛を採取する新方法の実用化である。亜鉛を得る方法は,硫酸亜鉛水溶液から陽極に鉛板,陰極のアルミ板を用いアルミ板上に電析させる電解採取法が主流である。この方法は食塩電解と比べると低電流密度(0.05A/cm^2),高槽電圧(3.5V)で理論電解効率が低いので改良が望まれている。
本研究は陽極を鉛板からガス拡散電極に置き換え水素を供給して水素酸化、陰極を回転式アルミディスクにして亜鉛を析出させる様にした。陽極反応が過電圧の大きい酸素発生から,過電圧のほとんど無い水素酸化となったので高電流密度、低槽電圧,高効率の電解が可能となり、回転陰極としたので連続的に亜鉛が採取できる様になる。小型電解槽での結果は,現行法の10倍の電流密度:0.5A/cm^2で槽電圧は1/2以下の1.5Vで電流効率は同程度の90%であった。実用化の可能性を検討するため陰極は直径1m,厚さ5mmのアルミディスクに大型化した、アルミ陰極に向かい合う面に陽極のガス拡散電極(100cm^2を4枚)が配置しに電解液は定量ポンプで供給した。ガス拡散電極の背面から、水素ガスを供給し,電解するとアルミ陰極上に亜鉛が析出し上部で剥離すると幅110mmのコイル状の連続箔として採取された。
電解液を亜鉛濃度60g/l、硫酸濃度180g/lとし、電解液温度は20℃とした場合,電流密度が0.1A/cm^2のとき、槽電圧1.14Vであり、電流密度を現行法の10倍の0.5A/cm^2とすると1.86Vである。得られた亜鉛の純度は99.999%で特に鉛の含有量が少なかった。
実用化の成否はガス拡散電極の耐久性の向上を模索し、数千時間の耐久性があることが確認された。
以上の結果から本法は大型化が比較的容易であり,更に実用規模の大型電解槽を作成しても良好な結果が得られるものと思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nagakazu FURUYA: "High Speed Zinc Electrowinning Using a Hydrogen Gas-diffusion Electrode(2)" J.Appl.Electrochem.(London). 20. 475-478 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Nagakazu Furuya: "High Speed Zinc Electrowinning Using a Hydrogen Gas-Diffusion Electrode (2)" J. Appl. Electrochem. ( London). Vol.20. 475-478 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1994-03-24  

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