研究課題/領域番号 |
02555169
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岩原 弘育 名古屋大学, 工学部, 教授 (80023125)
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研究分担者 |
小出 邦博 (株)TYK, 研究所, 研究員
日比野 高士 名古屋大学, 工学部, 助手 (10238321)
郷原 一寿 名古屋大学, 工学部, 講師 (40153746)
伊藤 秀章 名古屋大学, 工学部, 助教授 (60109270)
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キーワード | 水素ポンプ / プロトン導電性セラミックス / 水素センサ / 水素濃度 / 濃淡電池 |
研究概要 |
1.電気化学的水素ポンプの試作と性能試験 前年度における水素ポンプ組み立て実験と濃淡電池式水素センサについての実験デ-タをもとにポンプ部とセンサ部との最適組み合わせ条件を決定し、密閉系内の水素分圧を任意の設定値に制御できる装置を試作してその性能試験を行なった。この装置は、内外壁に多孔性白金電極を取り付けたSrCe_<0.95>Yb_<0.05>O_<3-α>組成のプロトン導電性セラミック管を電気化学ポンプ本体とし、この管の一部に取り付けた水素センサからの水素濃度信号と制御電子回路部からの指令信号の結合によって、ポンプ電流を最適条件で流せるように工夫した小型試作装置である。この試作ポンプの水素濃度を時間的に種々変動させたガスを導入したとき、ポンプ出口ガス中の水素濃度は特定の設定値にうまく制御できることが明らかになった。 2.水素センサ信号処理と水素ポンプ制御方式の最適化 上記の試作水素ポンプにおいて、水素センサからの濃度信号と任意の水素濃度設定値との間の信号電圧差を駆動力とするポンプ電流追従速度をできるだけ上げるため、センシング部を電気化学ポンプ上流部と下流部の二個所に設けて下流部の濃度信号を制御部にフィ-ドバックする方式を考案した。 3.水素ポンプ用プロトン導電性セラミックスの高性能化 本実験で使用したSrCe_<0.95>Yb_<0.05>O_<3-α>組成のプロトン導電性セラミックスを均質でかつ緻密に作製できるよう、その製造条件の最適化をはかった。また、SrCeO_3系セラミックスよりも導電率は低いが、二酸化炭素を含むガス中の水素濃度制御にはSrZrO_3系やCaZrO_3系プロトン導電性セラミックスが適していることを明らかにした。
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