研究課題/領域番号 |
02555192
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
架谷 昌信 名古屋大学, 工学部, 教授 (50021788)
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研究分担者 |
渡辺 藤雄 名古屋大学, 工学部, 教務員 (70109312)
板谷 義紀 名古屋大学, 工学部, 助手 (50176278)
松田 仁樹 名古屋大学, 工学部, 講師 (80115633)
新井 紀男 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40089842)
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キーワード | 蓄熱 / ケミカルヒ-トポンプ / カルシウム / 数値解析 / 水和発熱反応 / 粒子層伝熱促進 |
研究概要 |
本年度は、中心部熱交換器組込型Ca(OH)_2/CaO反応系ケミカルヒ-トポンプシステムにおいて、高温熱交換可能なCHPを実用機として可動させることを目的として、種々の検討を行うことにより最適運転条件の確立を計った。具体的には、 1)CHP装置において、凝縮器の凝縮性能向上効果の検討を行った。本検討により、本ヒ-トポンプシステムにおける、脱水蓄熱性能に及ぼす凝縮器能力の影響および脱水蓄熱時の系内圧力関係を把握した。 2)流体通路/発熱体一体型熱交換器、伝熱促進体、水蒸気拡散促進体および凝縮促進体を組み込んだ大型CHP装置におけるそれぞれの効果の検討を実験および理論の両面から行った。その結果、本装置の規模では伝熱促進、水蒸気拡散促進は十分な効果が得られているものの、凝縮促進は今後の検討が必要であることがわかった。 3)昨年度購入した水蒸気流通式熱重量分析装置により、各種反応条件の下で、石灰石試料の種類、粒径、焼成条件の違いなどに着目し、水和・脱水反応における活性を調べることにより、高反応性酸化カルシウム試料の探索および開発を行った。その結果、酸化カルシウムの水和反応における活性と炭酸化反応における活性には相関関係が得られ、既存の炭酸化反応における活性評価が指針になることがわかった。また、酸化カルシウム焼成後これを一旦急速に水和し脱水することにより、活性がより高まることがわかった。 4)大型CHP装置において、種々の実験操作によって汲み上げ温度、抽出熱量、熱効率などの基礎的性能評価に加え、実用機として重要となる、装置の耐久性、メンテナンス性などについての評価、検討を行った。本検討により、本装置の基本的性能は実用上十分であること、高温使用時には熱交換媒体等の制約がにより使用温度範囲が限られることがわかった。リサイクル時の石灰石試料の劣化の度合、装置の腐食,劣化の度合に関しては、各部形状を固定化した装置とすることにより耐久性は高まることがわかった。
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