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1992 年度 実績報告書

遺伝子改変と形質転換を利用した作物の機能開発

研究課題

研究課題/領域番号 02556006
研究機関北海道大学

研究代表者

飯塚 敏彦  北海道大学, 農学部, 教授 (50001441)

研究分担者 新発田 修治  (株)北海道グリーンバイオ研究所, 細胞操作研究室, 室長
小保方 潤一  北海道大学, 理学部, 助教授 (50185667)
三上 哲夫  北海道大学, 農学部, 教授 (50133715)
島本 義也  北海道大学, 農学部, 教授 (00001438)
キーワード遺伝子改変 / 形質転換 / プロトプラスト / Tiプラスミド / 殺虫性タンパク質遺伝子 / キモトリプシンインヒビター / 光化学系遺伝子 / シトクロムC酸化酵素遺伝子
研究概要

本年度は次の2項目の完成を目指し、大きな成果が得られた。
1.遺伝子改変:Bacillus thuringiensis(BT)の殺虫性タンパク質(ICP)遺伝子の必要な殺虫活性領域が切り出され、ベクターpKK233-2に連結して大腸菌ヘクローニングされICPの発現が確められた。害虫に生理的障害を誘発させるKunitz型キモトリプシンインヒビター遺伝子についてもすでに発現系の作成は完了していたが本年度は植物の呼吸代謝の酸化的リン酸化反応において中心的役割を演ずるATP合成酵素αサブユニットの産生にあずかるテンサイatpA遺伝子構造解析も完了した。この他、植物の光合成関与遺伝子である光化学系I遺伝子群の構造解析も行われた。これら有用遺伝子の構造解析が進んだ結果、形質転換体植物へ導入する技術が次の項で検討された。
2.形質転換作物の作出:前年度までにKunitz型キモトリプシンインヒビター遺伝子をタバコに導入する形質転換体はすでに完成していた。本年度は、BTのICP遺伝子をナタネに導入し、モンシロチョウ幼虫に対する害虫耐性ナタネを作出する実験が完成をみた。即ち、カルス段階でICP遺伝子が導入されたことが確かめられた。また、ダイズにバイナリーベクターを導入したアグロバクテリウムを用いて形質転換作出が試みられ、技術的に成功した。
イネのプロトプラスト培養の一層の効率化ならびに培養後代の変異解析が進められた結果、植物体再分化法に関しては、効率的で再現性の高い手法が完成した。このため、これら作物にアグロバクテリウム感染を利用した形質転換体植物の作出に当たっては、トリプシンインヒビター遺伝子とICP遺伝子の成功例でモデル系は完成しており、今後は形質転換植物体中での目的タンパク質の発現量が残された問題となった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 浅野 眞一郎他: "CryII遺伝子プライマー合成によるBacillus thuringiensis 分離株のCryII遺伝子同定。" 日本蚕糸学雑誌. (1993)

  • [文献書誌] 浅野 眞一郎他: "PCR法によるBacillus thuringiensis CryII遺伝子同定。" 日本蚕糸学雑誌. (1993)

  • [文献書誌] Senda,M.: "The sugar beet mitochondrial gene for ATPase alpha-subunit:sequence,transcription and rearrangements in cytoplasmic male sterile plants." Curr.Genet.

  • [文献書誌] Obokata,J.: "Molecular heterogeneity of photosystem I:psaD,psaE,psaF,psaH and psaL are all present in isoforms in Nicotiana species." Plant Physiol.(1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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