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1992 年度 実績報告書

DNAポリメラーゼ反復反応を用いる新しい遺伝子操作法と部位特異的変異導入法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 02556013
研究機関大阪大学

研究代表者

谷澤 克行  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (20133134)

キーワードDNAポリメラーゼ反復反応(PCR) / DNA組換え技術 / 部位特異的変異導入法 / cDNA / ホスホリラーゼ / 基質特異性 / 制限酵素
研究概要

高等植物細胞内には,基質に対する親和性や細胞内局在性を異にする2種類のα-グルカンホスホリラーゼ・アイソザイムが存在する。われわれのこれまでの研究により、デンプンやグリコーゲンなどの分岐鎖グルカンに対して高い親和性をもつH型アイソザイムとジャガイモ塊茎などのデンプン集積器官に特に著量発現しており分岐鎖グルカンに対して低い親和性を示すL型アイソザイムに区別できることが明らかになっている。本年度の研究においては,基質特異性と両アイソザイムの構造との相関を明らかにすることを目的として,PCR法を駆使して両アイソザイムのキメラ酵素を作成した。キメラ酵素遺伝子を構築する場合には、通常既に存在する制限酵素部位を利用する方法が用いられるが、当然ながら接続(あるいは欠失)できるDNA断片の領域に制約を受けるため、望み通りのキメラ遺伝子を構築できる場合が少ない。そこで,PCR法により任意の部位に制限酵素切断部位を導入する方法を考案した。すなわち,DNAポリメラーゼ反応は5'→3'の方向に進行するが、プライマーの全体で鋳型と相補的である必要はなく,3'末端側のみ相補的であれば5'末端側は鋳型のDNA配列と全く関係がなくても反応することが判明した。従って,5'末端側に任意の制限酵素切断部位を導入したオリゴヌクレオチドを2種類合成し,これらを用いてPCRを行った後,PCR産物をその制限酵素で消化すれば,このDNA断片を別のDNA断片と接続することは容易である。本研究では,ジャガイモホスホリラーゼの両アイソザイムのcDNAを鋳型とし,PCR法で目的部位に制限酵素切断部位を導入してL型アイソザイム中に一部のH型アイソザイムポリペプチドを含むキメラ型ホスホリラーゼを構築したところ,H型アイソザイムに近い高親和型ホスホリラーゼとしての性質を示すという興味深い結果が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 谷澤 克行,福井 俊郎: "アデニル酸キナーゼの基質認識" 蛋白質核酸酵素. 37. 359-370 (1992)

  • [文献書誌] Mori,H.,Tanizawa,K.,and Fukui,T.: "A Chimeric α-Glucan Phosphorylase of Plont Type L and H Isoz〓mes.Functional Bole of 78-Residue 〓〓〓ertion in Type L Isozyme." J.Biol.chem.268. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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